研究課題/領域番号 |
21K02601
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
藤崎 聖也 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (50578276)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 経済学 / 社会科・地歴公民科 / 情報活用能力 / GIGAスクール / オンライン授業 / 教科書 |
研究開始時の研究の概要 |
初等・中等教育で重視される情報活用能力(統計、プログラミングなど)は、教科横断的な指導が望まれる。ゆえに、文系とされる社会科の背景にある諸学問の中でも、分析手法に理系的側面を含む経済学から支援できる可能性は非常に高い。本研究では、検定教科書などの読解、オンライン授業含めた教員養成課程での教育実践などを通して、情報活用能力育成に対して経済学が貢献できる教材開発のための基礎的要件を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、検定教科書などの読解、オンライン授業含めた教員養成課程での教育実践などを通して、情報活用能力育成に対して経済(学)的視点で貢献できる教材開発のための基礎的要件を検討することを目指している。2021年度は、主に以下の2点に関する実績があった。 1.文献読解 2つの研究について成果報告した。第1に、小学校3・4年生の社会科の地域学習では教科書以上の役割を担うこともある地域の副読本での経済統計図解の表現を、教科書と比べつつ内容別に整理した。副読本は、算数の教育課程とグラフ表現が一部非整合的、かつ4年次の内容に関しては教科書より統計図解が不足しているなどの課題を有している。一方でその分独自性のある表現も見られ、そうした特徴をふまえて利用することが必要である。第2に、中学校社会科公民的分野での「情報化社会」に関する教科書間での扱い方の異同から、他の社会の特色や他教科での先行学習内容との関連づけなど、授業実践のための示唆を導出した。 2.大学での教育実践 オンライン同期型での卒業研究発表会、ICT関連の授業での取組をまとめた。前者に関しては、意見を表明しやすい環境設定、接続の安定性など、学生自身が将来教師として授業実践する際にも同様に重要になる示唆を得られた。後者は、社会科を主専攻とする教科での取組を教育の情報化の動向に沿って整理した。加えて、(1)小学校プログラミング教育、(2)GIGAスクール構想による一人一台端末環境の下で初等・中等教育の現場において用いられるアプリの活用に、それぞれ焦点をあてて各教科での取組をまとめた実践論文にも参画した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学会・研究会での報告、実践論文を一定のペースでできた。また、これまでに学会報告した内容を論文の形として整理し、査読付雑誌に複数投稿した。他方、文献読解などは教科内容により具体的に踏み込んだ分析が必要であり、加えて教育実践の量的データ分析も一部未完である。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、高校の地歴公民科の必修3科目(地理総合、歴史総合、公共)の教科書を中心に分析を進めたい。それも含めた文献読解については、結果から導出される含意の充実を図るため、教職大学院などで携わる予定の現職教員の授業実践とも照合したい。また、大学での授業実践についても、これまでの成果をふまえて項目の絞り込みをするなどして量的データ分析を充実させたい。
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