研究課題/領域番号 |
21K03361
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 (2022-2023) 北九州工業高等専門学校 (2021) |
研究代表者 |
豊永 憲治 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80390532)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Eigenvalue / Multiplicity / Graph / グラフの固有値 / 固有値の多重度 / 固有値 / グラフ / ステガノグラフィ / 多重度 / 精度保証付き数値計算 / 固有値の数値計算 |
研究開始時の研究の概要 |
固有値は、数理科学の分野で非常に重要な意味をもち近年、離散数学の分野において、行列の固有値とその行列の非零要素が表すグラフ構造に関するグラフスペクトル理論の研究が進んできている。近年の研究により、固有値の多重度とグラフ構造に関連性があることがわかってきている。また、数値計算の分野では、これまで多重度の多い固有値の精度保証付き数値計算は、単純固有値に比べて精度がよい計算結果が得られているわけではない。よって、本研究において、グラフスぺクトル理論を数値計算分野へ応用し、多重度の高い固有値の精度保証付き数値計算の研究を行う予定である。その精度のよい計算法により、他分野への応用も検討する。
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研究成果の概要 |
グラフの幾何的構造と代数的な固有値の多重度の変化についての関連性について研究を行った。特に、一般のグラフにおいて頂点を除いたときの対応する部分行列における固有値の代数的および幾何的多重度の変化についての、これまでにわかっていなかった特徴を明らかになった。特に、Parter vertexに対する特徴であるdowner branchの存在を一般のグラフについて明らかにした。また、downer edge cycleを除いたときの多重度の変化についても明ららかになった。 数値計算の分野へのグラフスペクトル理論の応用を試みたが、計算コストが大きく実用的には課題があることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固有値はさまざまな分野において、広く使われている数学的値であり、対象となる数学的写像の固有値の変化を調べることは、大変意味のあることである。近年、代数的な行列の固有方程式の解である固有値と、幾何的なグラフ構造の間の関連があることがわかってきており、幾何学的な構造から代数的な固有値の分布についての新しい知見を導くことは意味のることである。また、グラフスペクトル理論の数値計算や情報処理分野への応用を試みたことは新規の研究であったと考える。精度保証付き数値計算への応用は計算コストが大きく、実用的ではないことがわかったが、グラフを用いたステガノグラフィへの応用を試み、情報を埋め込める方法が示された。
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