研究課題/領域番号 |
21K03446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小手川 恒 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (30372684)
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研究分担者 |
松岡 英一 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (20400228)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 強磁性体 / 量子臨界点 / 量子相転移 / 異常ホール効果 / 反強磁性 / 強磁性 / CeRh6Ge4 / CeZn / NbMnP / 空間反転対称性 / スピン-軌道相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
量子臨界点とは絶対零度での2次相転移点であるが、多くの強磁性体は量子臨界点に至る過程で2次相転移が1次相転移に切り替わり、量子臨界点を持たないとされていた。しかし、応募者らは空間反転対称性の欠如した近藤格子系CeRh6Ge4においてゼロ磁場下の強磁性量子臨界点の存在を強く示唆する結果を得ることに成功し、この問題の新たな展開を導いた。本研究では、強磁性量子臨界点の実現を核四重極共鳴(NQR)法から微視的に検証し、さらに、他の強磁性体も含めた系統的研究も展開する。本研究を通して、強磁性量子臨界点という題材に対して「固体中の電子が従うべき普遍性」と「結晶構造に由来する多様性」の境界を明らかにする。
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研究成果の概要 |
磁場印加なしには強磁性量子臨界点は実現しないと思われてきたが、CeRh6Ge4に対して核四重極共鳴(NQR)測定を行った結果、圧力下の量子臨界点近傍でも2次相転移的な振舞いを示し、微視的にも強磁性量子臨界点の実現を指示する結果が得られた。また、CeZnにおいては圧力により強磁性量子臨界点が誘起される直前で反強磁性的な相が突如として現れることを明らかにし、物質によって多様な振舞が現れることを明らかとした。また、NbMnPという磁性体の磁気構造を明らかにした。反強磁性を主体としながら異常ホール効果という強磁性的応答を示すことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強磁性量子臨界点はゼロ磁場では実現しないとされており、固体物理の中で一種の普遍的性質の一つと考えるのが通説であった。しかし、本研究を通して物質によっては強磁性量子臨界点を持ち得ることが明らかになりつつあり、物質の多様性を強く印象付ける成果を得ていることが学術的な意義である。また、本研究を通して異常ホール効果などの強磁性的応答を示す反強磁性的物質も見つかっている。本系は将来的に反強磁性体を用いたメモリは熱電変換材料への応用に結びつく可能性がある。
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