研究課題/領域番号 |
21K03775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
木村 真晃 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (90285338)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 摩擦圧接 / A7075 / 軟鋼 / 純Ti / インサート材 / 同時接合 / 接合端部直径 / マルチマテリアル / アプセット圧力 / 摩擦速度 / 低入熱 / 難接合材 |
研究開始時の研究の概要 |
今世紀における“ものづくり”を持続させつつ次世代へと繋げていくためには,これまでよりも一層の省エネルギ化,低コスト化を実現させつつ生産活動の実施を行うことが不可欠となる.そのような状況の下,近年,異なる材料を適材適所に配して使う「マルチマテリアル化」が求められ,異材継手を利用することが想定されるが,その実現は容易ではない. 本研究では,難接合材料と他の材料との直接接合について,接合性の良いインサート材を介して低入熱同時摩擦接合を行い,接合部で破断することのない良好な異材継手が作製できる接合条件を確立することで「マルチマテリアル化」を容易に実現できる接合手法の提案を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では,超々ジュラルミン(A7075)のようなアルミニウム(Al)合金の中でも自身の変形能の悪さや軟化を生じやすいことから溶接が難しい難接合材料を用いた異材継手を摩擦圧接法により接合し,接合部から破断しないという良好な継手を得ることができる低入熱同時摩擦接合技術を確立・提案することを目的としている.今年度も昨年度に引き続き直接合が極めて難しいA7075と鉄鋼材料との組み合わせを取り上げ,両材料に対して比較的接合性の良い純Tiをインサート材として選択し,同時接合を行った際の接合条件とインサート材厚さに関する検討を中心に行った. 昨年度の研究結果を受け,純Ti側の接合端部直径10mmに対してA7075のそれを12mmとし,摩擦速度27.5s-1,摩擦圧力90MPa,摩擦時間0.7sの一定でアプセット圧力を種々変化させて検討を行った.その結果,360MPa以上のアプセット圧力で軟鋼母材の降伏応力を超えるような引張強さを有する継手が作製可能であることが分かった.しかし,純TiとS15CKとの間からより多くのバリを排出させる必要があり,インサート材の軟鋼側の張出長を長くするためにそれを厚くして接合した結果,継手強度が低下する傾向となった.これより,軟鋼母材から破断する継手を得るためには,純Tiのインサート材厚さもパラメータとして検討する必要があることが分かった. 一方,摩擦圧接では接合端部の直径が変化すると同じ接合条件で溶接しても同様な結果が得られないため,接合端部直径が異なる際には接合条件をどのように選定すれば良いかの検討した.AC8AとA6061との中空材形状同士を対象として検討を行った結果,接合端部直径と接合条件とには関係性があり,接合条件の選定指針を示すことができた. 以上,マルチマテリアル化に資する難接合材を用いた同時接合手法や接合条件の選定指針を示すことができた.
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