研究課題/領域番号 |
21K03843
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
東崎 康嘉 近畿大学, 理工学部, 教授 (60610540)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 転がり軸受 / 温度計測 / 動的熱電対法 / 軌道面 / 真円度 / 軸受隙間 / 滑り / 軌道面温度 / 均質回路の法則 / 軸受精度 / 高速度カメラ / 温度測定 / 深溝玉軸受 / 熱起電力 / 温度 / ゼーベック効果 / 内外輪 / 転動体 / 焼付き / 動的夏電対法 / 表面温度 / 異種金属 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車等の燃費向上要求から装置の小型・軽量化や低粘度油の使用などで,高面圧でかつ油膜が薄い状態となり,転がり軸受の温度が上昇しやすい傾向にある.温度上昇による損傷は軌道輪表面で発生するために表面温度を計測する必要がある.内外軌道輪の表面温度を計測するためには,熱電対用の穴加工を施すか,薄膜抵抗温度計などの利用が考えられるが,軌道輪の表面の接触状態に影響を与える.本研究は,内輪・転動体・外輪を異種金属(炭素鋼、ステンレス鋼)で構成することで,内外軌道輪表面温度をゼーベック効果と均質回路の法則を用いて軌道輪に加工を行わずに計測可能とし,計測結果から表面温度評価手法を作成することが特徴となる.
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研究成果の概要 |
深溝玉軸受は様々な分野で使用されており,高効率化のため,低粘度油の使用が進められており,軌道面温度上昇の危険性がある.本研究では軸受の軌道面温度を測定し,温度上昇の原因を得ることを目的とした.前年度研究より軸受隙間が広くかつ不均一になることで転動体が滑り,軸受軌道面の温度が上昇することを見出した.従って,真円度が軸受隙間を変動させる要因であり,転がり軸受軌道面の精度が温度上昇に対して影響を与えると結論付けた.今年度試験では軸受の材質を変えることで真円度の精度を確保し,軸受精度の良い状態では隙間が安定しているため滑りが無くなり,温度上昇も小さくなることを確認することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転がり軸受の軌道面温度は,熱電対を用いる方法が主流で計測されてきた.熱電対法であると,真の軌道面では困難であり,また,熱電対を取り付けた位置でのみの計測となり,温度の連続的評価は困難となる.本研究のように,内輪,外輪,転動体の一つを異種金属とする動的熱電対法であれば,真の軌道面の温度を計測することが可能となり,また,転動体の公転に従い,連続的に変化する軌道面温度の計測が可能となり,熱電対法より細かく温度分布や変化を計測することができるため,温度予測手法の高精度化が可能となる.また,世の中の高効率化に伴い,軸受使用環境も厳しくなっており,厳しい状態での温度状態を正確に知ることが可能となる.
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