研究課題/領域番号 |
21K03933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
立矢 宏 金沢大学, 高度モビリティ研究所, 教授 (10216989)
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研究分担者 |
樋口 理宏 金沢大学, フロンティア工学系, 准教授 (50455185)
鈴木 陽介 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (20582331)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | タイヤ / 路面摩擦係数 / スリップ率 / インテリジェントタイヤ / μ-S関係 / ブレーキングスティフネス / スリップ室 / 制動操舵制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,先に開発を行ったタイヤ走行模擬装置を用いてタイヤ接地面に生じる粘着からすべりまでの摩擦状態の変化を力学的,可視的に測定して明らかにする.同結果に基づきタイヤ走行状態に対する路面摩擦係数の変化を表すモデルを構築し,車の走行時に得られる情報から同モデルを実時間で同定可能とする方法を確立する.さらに,得られたモデルを用いて摩擦係数が最大となる走行条件などを予測可能にするとともに,これらの結果を用いた操舵制動方法を確立し,車両制御シミュレーションで有用性を確認して,乾燥路のみならず,凍結路など,滑路面でのスリップの防止,短距離での停止が可能な運転支援システムを実現可能とする.
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研究実績の概要 |
室内タイヤ走行模擬装置を用いて,路面摩擦係数を測定するインテリジェントタイヤを校正し,実際に実車に装着して測定を行い,基本的な条件下で路面摩擦係数μとスリップ率Sとの関係を測定することを実現した.一方,測定結果には場合によって変動が大きく,また,スリップ率が実験式の定数に影響する可能性も見いだした.そこで,本年度は測定結果の高精度化を図ることを目的とし,タイヤ走行模擬装置で,各種条件が測定に及ぼす影響を確認するとともに,実車での測定値を基に,安定した結果を得るための処理方法を検討した.まず,タイヤ走行模擬装置によって,様々なスリップ率,接地路面において校正実験を行い,実験定数の変化,測定精度を検証した.その結果,これまで用いてきた,路面を静止させ,タイヤのみを回転させる完全スリップ状態での校正よりも,ある程度,路面を移動させながら校正した結果の方が精度の良い結果が得られることを確認した.また,接地路面に関しても,これまで1種類で校正を行っていたが,2種類用い,より広い範囲で摩擦係数を変化させることにより,実車での走行実験条件も拡大できることを確認した.ついで,走行実験データの処理に関して検討を行った.これまで,路面摩擦係数を求めるための接地荷重の算出において,値を得るための連立方程式の解きやすさを示す条件数などが誤差に影響することを見いだしていた.そこで,条件数の閾値を変化させて誤差変動を除くことを検討し,適切な値を見いだした.また,移動平均処理による誤差の低減を検討した.その結果,タイヤ1回転にわたる測定値に対して移動平均を用いることで,精度の良い結果が得られることを,シミュレーションなどとの比較で明らかにした.以上の結果を用いて,各種条件で路面の摩擦係数とスリップ率の関係を測定し,従来に比べて高精度な値が安定して得られることを確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度までに,開発したインテリジェントタイヤを用いて,本課題の目的である種々の路面のμ-S関係が測定できることを確認した.今年度は,さらに,その測定の安定性と精度を高めることができた.これらの結果に基づけば,今後,種々の条件下での高精度な測定が可能であり,目的とするμ-S関係の測定および実験式の提案が行える.よって,順調に進捗していると判断する.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,実際に様々な路面でのμ-S関係を測定する.外部のテストコースを利用できることになっており,必要なデータが得られると考えている.また,同データを用いてμ-S関係を同定するとともに,ブレーキングスティフネスを算出して,車の操舵制動精度に有用な結果とする.
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