研究課題/領域番号 |
21K04017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
前山 光明 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00196875)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 大気圧放電 / 活性種 / 水処理 / 電極材料 / 分光光度計 / 球雷放電 / ヒロドキシラジカル / OHラジカル / 極性効果 / 難分解性物質処理 / 難分解性 |
研究開始時の研究の概要 |
循環型社会の実現および深刻化する水資源不足に対応するため、水処理による難分解性物質の分解手法の開発と、その処理性能の向上は喫緊な課題である。本研究課題で用いる放電は、「球雷状放電」と呼ばれ、2000年以降に提案され、非常に分解性能の高い環境を比較的容易に作成できる特徴を持つ。本研究では、生成される化学的活性種をより効率よく分解処理に利用するための手法の提案と分解処理機構の解明を行う。
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研究成果の概要 |
「球雷」と呼ばれる大気圧下で発生し、大容積、長い持続時間を持つ放電を用い、それにより生成されるOHラジカルの強力な酸化力を利用した新しい水処理方法の実現に向けた基礎特性の解明を行った。電極材料を変えた測定により、銅以外では分解が全く起こらないか、処理速度が非常に小さくなり電極材料の選別が重要であることを見出した。ある印加電圧の極性において処理開始直後は処理速度が大きいが、その後低下する現象があり、溶液中に溶け出すCuイオンとの副生成物の濃度の増加がこれに大きく関わっていること見出した。また、発生するOHラジカルの温度や密度の値を計測し、本放電が活性種生成源として有効であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
循環型社会の実現に向け、安全な水の確保、工業用廃液の無害化処理や、その再利用方法の確立が重要な課題となっている。従来の薬品を用いた方法とは違い放電法は、処理後に処理困難な物質の生成などの問題がなく、また、従来の化学反応では分解困難な物質の処理も可能という特徴を持つ。本研究で用いる「球雷放電」は、促進酸化法と呼ばれる水処理で利用される化学的活性種のOHラジカルを大量に生成できる可能性を持っているが、まだその性能の確認がされていなかった。本研究では、OHラジカルの生成密度の測定や、水処理性能の評価、性能を抑制している原因の解明を行ったもので新しい水処理手法の実現に必要な知見を得た。
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