研究課題/領域番号 |
21K04095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
横田 正幸 島根大学, 学術研究院理工学系, 教授 (80323335)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | FMCW / DH / 絶対変位計測 / 多波長化 / GPUによる高速計算 / 周波数変調における非線形性の検討 / UV接着剤の硬化特性 / UV接着剤 |
研究開始時の研究の概要 |
非接触で3次元変位計測が可能なディジタルホログラフィ(以下DHと略す)干渉法とレーダ技術を融合した絶対変位計測法及びこれを応用してUV光源を変調制御する無変位接着システムの開発により解決する. 具体的には,レーザ光を周波数変調する周波数変調連続波(FMCW)技術を応用して多波長によるホログラムを共通光路で多重記録して外乱の影響を相殺し,二波長法による形状計測を利用した接着部の絶対変位計測を実施する.部材変位量とその方位を逐次検出し,硬化用UV光強度/分布を光変調器で適宜変化させて塗膜硬化度分布を制御して部材変位を抑制する.
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研究実績の概要 |
FMCW‐DHを用いて絶対変位計測を行うために必要な,1.FMCW‐DHによる多波長多重ホログラム記録法の確立とそのために必要なパラメータの設定,信号処理法の構築,2.FMCW‐DHにおける光源の周波数変調時に発生する誤差要因の検討,特に変調特性において生じる非線形性の検討,3.FMCW-DHにおける信号処理で問題となる膨大なホログラムデータの解析法の確立,GPUによる並列計算を導入した高速データ計算手法の確立、について検討を行った。1においては,光学系により発生する寄生干渉とその影響について実験により確認し,これにより発生する誤差の回避方法や波長多重時に問題となる信号処理法の検討を中心に行い,二波長法を発展させた三波長法を確立し,多波長案ラッピングによる段差物体の高精度計測を実現した。この成果を国際会議及び学術雑誌で発表した。2においては,周波数変調時に発生する変調特性の非線形性を定量的に評価するために,実際の実験系において周波数変調の非線形性を検出する方法を考案し,実験により非線形性を確認した。物体形状計測時における非線形性の影響を数値計算により見積もったところ,実験で発生する程度の非線形性ではホログラム再生像の位相検出時における誤差は小さく,影響は軽微であることが分かった。3では,GPUを用いてFMCW-DHにおけるホログラム作成,記録,再生までを高速に計算する数値計算プログラムを作成し,通常の計算法に比べて25倍以上の高速化が実現できることを確かめた。以上,今年度は絶対変位計測の為に必要な多波長多重記録による形状計測の高精度化,非線形特性の影響の確認,GPUによる信号処理法の検討に渡りそれぞれ有益な知見,研究成果が得られた。
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