研究課題/領域番号 |
21K04197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
竹澤 昌晃 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (20312671)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ハイダイナミックレンジ合成 / 磁気イメージング / 磁気Kerr効果 / 永久磁石 / 磁区構造 / HDR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、磁石材料の高温下での減磁機構を解明するためにHDR合成画像処理を用いて広い観察視野で鮮明な磁区像が得られる磁気イメージング装置を構築して、高耐熱磁石の設計指針を明らかにすることである。 磁気Kerr効果を用いた観察で、一部の結晶粒で磁区コントラストが得られない欠点をHDR合成の手法で解決することで、他の観察法では困難なミリメートル寸法の広い視野全てで磁区像を得る、減磁過程の磁区動画を複数カメラで同期撮影できる独自のシステムを開発して、HDR合成画像処理に必要な複数の磁区像を得る。これにより磁石試料を短時間に広い視野で観察して、減磁過程をミクロおよびマクロ(統計的)に解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、広視野での磁区観察における「白飛び」や「黒つぶれ」を抑えるため、複数カメラの同期撮影とHDR画像処理を用いた磁気イメージング装置を開発した。この装置により、広い視野での磁区観察と減磁過程の解析を行い、結晶組織との関連を明らかにし、高耐熱磁石の設計指針を導出することを目指した。装置はKerr効果顕微鏡にダブルポートを組み込み、露光時間の異なる磁区像を動画として取得する。実験条件を最適化し、Nd-Fe-B系焼結磁石の初磁化過程における鮮明な磁区動画を得ることに成功した。さらに、熱減磁過程の磁区構造変化を観察し、統計解析を行い、磁区構造と結晶組織の関連を調べる基盤を築いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、広視野での磁区観察における「白飛び」や「黒つぶれ」を抑えるため、複数カメラの同期撮影とHDR画像処理を用いた磁気イメージング装置を開発した。この装置により、広い視野での磁区観察が可能となり、結晶組織との関連を明らかにすることで、高耐熱磁石の設計指針を導出するという学術的意義がある。さらに、減磁過程における磁区構造変化の詳細な観察と解析が可能となり、これにより新しい磁石材料の性能向上に貢献する社会的意義も持っている。この技術は産業界での応用も期待され、磁気材料の開発において重要な役割を果たすと考えられる。
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