研究課題/領域番号 |
21K04210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
細田 暁 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (50374153)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 表面吸水試験 / コンクリート構造物 / 耐久性 / 吸水抵抗性 / 含水率 / 品質評価 / 打重ね / 打継目 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,実構造物を対象に,コンクリート構造物の耐久性を評価するための,コンクリートの含水率の影響を考慮した,完全非破壊の表面吸水試験(SWAT)による品質評価手法を確立することである。
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研究実績の概要 |
研究代表者らが開発したコンクリート構造物用の表面吸水試験(SWAT)は、完全非破壊でコンクリート構造物の吸水抵抗性を評価できる。吸水試験はコンクリートの含水率の影響を大きく受けることが、広い普及を阻んできた。申請者のこれまでの研究により、SWATの測定結果がほとんど含水率の影響を受けない含水率の範囲があることが分かり、その範囲でコンクリート構造物の吸水抵抗性を評価する品質評価法を提唱してきた。 令和4年度は、日本非破壊検査協会規格のNDIS 3440として、コンクリートの非破壊試験(水分浸透抵抗性試験)の規格の原案を取りまとめ、原案作成委員会の委員長を研究代表者が務めた。NDIS 3440の中に表面吸水試験の試験規格が含まれ、これまで研究代表者らが研究を重ねてきたSWATの信頼できる計測結果を取得するための方法が記載された。規格案は令和5年度に審議される予定である。 NDIS 3440には、表面吸水試験の試験方法は規格化されるものの、表面吸水試験から得られた結果を用いてコンクリートの品質を評価する方法は記載されない。品質の評価方法は、含水率の影響の考慮の仕方を含めて、研究論文で公表したり、学会等の規準類で品質評価方法を規定していくことになる。その際に、本研究の成果が活用されることを期待している。 過去の研究では、吸水抵抗性の評価指標として、10分時点での表面吸水速度を使用していたが、より簡便に取得できて、物理的な意味も明確な新たな指標である表面吸水係数を提案した。本研究において、表面吸水係数を用いて、コンクリートの打継目での吸水抵抗性を評価し、改質材を界面に塗布することによる吸水抵抗性の改善の効果を定量的に評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
表面吸水試験について、実験と数値シミュレーションの双方において、吸水試験の結果がコンクリートの含水率の影響をほどんど受けない領域(台地ゾーン)があることを明らかにすることができた。コンクリート構造物の吸水試験において「台地ゾーン」の存在があることを明瞭に指摘した研究は過去に存在しない。 令和4年度には、日本非破壊検査協会規格のNDIS 3440として、コンクリートの非破壊試験(水分浸透抵抗性試験)の規格の原案を取りまとめることができ、原案作成委員会の委員長を研究代表者が務めた。NDIS 3440の中に表面吸水試験の試験規格が含まれ、これまで研究代表者らが研究を重ねてきたSWATの信頼できる計測結果を取得するための方法が記載された。規格案は令和5年度に審議される予定である。 過去の研究で提案され、使用されてきた吸水抵抗性の評価指標である10分時点での表面吸水速度に替えて、より簡便に取得できて、物理的な意味も明確な新たな指標である表面吸水係数を提案した。表面吸水係数と10分時点での表面吸水速度の間に高い相関があることが確認された。表面吸水係数の活用により、計測を合理化でき、適用範囲が広がると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
コンクリート構造物は表面から奥行に向かって含水状態が異なる場合がほとんどであり、小型の試験体でない構造物で表面吸水試験を実施する際に、計測対象のコンクリートが台地ゾーンにあるか否かをどのように事前に把握するかが課題である。そのための手法として、道路のコンクリート床版上面用に開発された非破壊の含水計を使用し、表面吸水試験の計測深さ(表面から10~20mm程度)における含水程度を評価することを考えている。また、計測対象のコンクリートの含水率が高く、台地ゾーンの範囲外にある場合に、ドライヤーでコンクリートの表面から乾燥させ、含水率を台地ゾーンに収めることにより、品質評価をできる可能性があり、この方法の有効性について検証する。
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