研究課題/領域番号 |
21K04349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
胡桃沢 清文 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (40374574)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 反応促進 / 高炉スラグ微粉末 / フライアッシュ / CO2排出 / 無機塩 / 硫酸ナトリウム / 高炉スラグ / 微細構造 / CO2排出削減 / イオン移動度 / 溶解度 |
研究開始時の研究の概要 |
混合セメントコンクリートの初期反応を活性化させ強度発現を促す混和剤の開発が求められている。そこで本研究では混合セメント中の高炉スラグ微粉末やフライアッシュの初期反応を活性化させる硬化促進剤の開発を行う。セメントの初期反応を活性化させる硬化促進剤はすでに市販されているが高炉スラグ微粉末やフライアッシュの硬化促進剤はほとんどなく、本研究では無機塩と有機物を組み合わせその開発を行う。さらに硬化促進剤の混和材への作用メカニズムを固体NMRを用いて微視的視点から明らかにし、硬化促進剤を用いた混合セメントコンクリートの耐久性能を実用化のために明らかにする。
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研究成果の概要 |
CO2排出削減を行うためにセメントの混合材の大量使用を可能とする反応促進剤の開発を行うことを目的とした。その結果、水酸化カルシウムを活性化剤とした高炉スラグ微粉末やフライアッシュの初期反応を硫酸ナトリウムの添加によって促進することを可能とした。また、セメントと混和した場合においても硫酸ナトリウムの添加が反応を促進し強度発現が高いことを明らかにした。一方、硫酸ナトリウムの添加は初期の反応を促進し強度発現を促進したが、材齢28日以降の強度増進はそれほど高くなかった。これは初期に反応生成物が多く生成したためであると考えられる。初期反応の促進はイオン移動度と溶解度に依存していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建設業界におけるCO2排出削減のためにセメントの利用を低減させるために高炉スラグやフライアッシュによるセメントの置換がさらに必要であり、それを実現するためには初期の強度発現を改善することが必要であり、本研究では反応促進剤として硫酸ナトリウムの添加が有効であること明らかにした。また、その促進メカニズムはイオン移動度が高い陰イオンが有効であり、さらに無機塩の溶解度が重要であることを明らかにした。今後この知見を活かしてさらに有効な促進剤の開発が望まれる。
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