研究課題/領域番号 |
21K04360
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
秦 一平 日本大学, 理工学部, 教授 (50548039)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 超高層免震構造 / M-CK型システム / 慣性質量 / 高次モード減衰 / 地震応答 / 風応答 / リアルタイムオンライン応答試験 / 振動実験 / 免震構造 / 風荷重 / 時刻歴応答解析 / CFD解析 / 繰返し依存性 / 微小振幅応答 / 回転慣性質量 / 振動モード制御 / 超高層構造物 / 超高層免震建物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,提案システムを超高層免震建物に適用した場合の「地震・風応答」に対しての検証である.超高層建物では,耐震・耐風性能の向上は重要な研究課題であり,提案システムを導入することで複数の振動モードに対して高減衰化を可能とし,耐震・耐風性能及び居住性の向上に貢献できる可能性がある.本研究では,提案システムの減衰付与効果の証明と地震・風の課題で重要となる繰返し依存性の影響を評価するため,地震波振動実験,風洞実験及びリアルタイム・オンライン応答試験を行い検証する.
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研究実績の概要 |
M-CK型システムを用いた超高層免震建物を実現するためには,「地震応答」と「風応答」の耐震性及び耐風性を検証する必要がある.「地震応答」では高次振動モードへの高減衰化の適用範囲の検証と長時間の繰返し性能.「風応答」では暴風時における超高層免震モデル耐風性能の検証.以上の検証が必要となることから,令和4年度の風荷重時刻歴波形を作成した研究成果に引き続き令和5年度では以下の計画を実施した. 令和5年度の研究計画では、「地震応答」と「風応答」で得られた成果を反映したM-CK型システムの縮小スケールモデルを作成し,長時間の繰返し性能による特性を把握し,リアルタイム・オンライン応答試験により,M-CK型システムの繰返し依存性が「地震応答」,「風応答」に及ぼす影響について検証実験を行う予定であった.当初の予定では,M-CK型システムを実大ダンパーを用いて実施する予定であったが,予算の都合上,縮小モデルの回転慣性質量ダンパーと並列に取り扱うオイルダンパーとバネ剛性を粘弾性系ダンパーに変更をして試験を実施した.その成果より,研究当初に予定していたシステムの性能と同等の試験結果を得られた. 研究期間全体を通じて,当初の予測どおりM-CK型システムを免震層に配置することで,高次モードへの減衰付与が可能となることを,8層振動試験モデル振動実験と縮小ダンパーシステムによるリアルタイム・オンライン応答試験により確認することができた.さらに,風荷重時刻歴波形に対する検証試験において,応答性能および繰返し性能も良好な結果を得ることができた. 以上より,本研究の目的である,ダイナミック・マスによるM-CK型システムは,超高層免震建物に対して高次モードの減衰性能が付与されないことによる応答加速度の低減と免震層の長周期化に伴う風による影響もクリアすることができる高性能な免震システムを構築することができた.
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