研究課題/領域番号 |
21K04589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
友清 衣利子 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (30346829)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 飛散物 / 張力変動 / 強風被害 / 風洞設備 / 強風災害 / 停電 |
研究開始時の研究の概要 |
スーパー台風通過時の長時間継続する高風速,かつ,密集した建物群内の大きく変動する風況下での,飛散物の飛散距離や構造物への衝突時の挙動を把握する。特にシート状飛散物に着目して,構造物への衝突や付着の実態を明らかにし,都市部での構造物の二次被害拡大のリスク評価に関する基礎資料を提供するとともに,長時間停電の一因となる配電柱や送電鉄塔などへの飛散物の付着の影響に視点を置いて,生活インフラの強風対策に寄与する。
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研究成果の概要 |
強風による構造物被害では,風力による被害だけでなく破損した断片等が飛散物となって被害が連鎖して拡大する。本研究では飛散物の絡みつきによる電線への影響を検証した。飛散物が構造物に付着すると,強風作用面積が増えて構造物にかかる力は増大する。付着物の絡みついたケーブル張力を計測したところ,付着物の重量は張力の増大に強く影響し,付着物の瞬間的な変形は張力変動に影響を及ぼした。風圧による平均的な張力増大に加えて,風速変動と付着物の挙動が張力の変動に影響を与えることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,強風下でのケーブル張力の変動に及ぼす付着物の影響を検証した。飛来物の付着による構造物への影響を定量的に把握することは被害拡大の要員分析の一助となる。もって,大規模停電を引き起こした強風被害要因の究明に資する情報が提供できる。近年の台風による広域での長期間停電原因の一つに,飛来物による設備の損傷が挙げられており,飛散物が付着した送配電設備の挙動が分れば,飛散物被害の低減対策を検討し,都市部での停電や断水,さらには通信遮断等の重要インフラの機能不全リスクの低減が期待できる。
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