研究課題/領域番号 |
21K04678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
屋山 巴 工学院大学, 先進工学部, 准教授 (10741514)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 複合材料 / ナノカーボン / 電子状態 / ナノコンポジット / カーボンナノチューブ / 第一原理計算 / 分子動力学 / 界面 / 計算物質科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、CNT/樹脂からなるナノコンポジットの機械的特性の発現機構を界面の原子配置および電子状態に基づいて解明することである。第一原理計算(DFT)、分子動力学手法(MD)などのミクロスケールの理論計算手法を活用する。具体的には、MDによって材料強度に寄与する微視的な界面構造を特定し、これらの構造についてDFT計算を行うことで、強化材/樹脂界面の接合状態を明らかにする。材料全体の強度が生じる機構を、微視的な構造と電子状態に基づいて明らかにすることによって、最終的にナノコンポジットの機械的特性の評価指針を確立、提案する。
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研究成果の概要 |
構造材料としての複合材料は、航空宇宙分野をはじめとして、軽量かつ高強度・高剛性の構造材料が必要な分野において重要であるが、構造が複雑であるため、その機械的性質の起源について、化学結合や原子レベルの構造などの微視的なレベルで厳密に解明されていなかった。本研究では、反応性の低いカーボンナノチューブに点欠陥がある場合、樹脂との結合性が高められると同時に、カーボンナノチューブ特有の強度が損なわれることがないことをを明らかにした。このことから、欠陥などの微視的構造要素が複合材料の強度向上の鍵となることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複合材料は航空・宇宙分野をはじめとする軽構造が大きな役割を果たす分野において重要な構造材料である。性能の設計指標が解明されていない複合材料について、化学結合や原子レベルの構造といった、電子や原子という微視的観点から研究するアプローチは稀であったが、当該手法を適用したことより複合材料における化学結合の重要性が明らかとなった。性能向上の指針を示した。これにより、試行錯誤的に性能変化を調べるのではなく、根拠に基づくより効率的な複合材料開発が可能となる。
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