研究課題/領域番号 |
21K04742
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26060:金属生産および資源生産関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
丸山 徹 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (80330174)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 消失模型鋳造 / 鋳鉄 / スチレン / 熱分解 / 湯流れ / 発泡ポリマ / 鋳造 / 発泡プラスチック |
研究開始時の研究の概要 |
消失模型鋳造法は、鋳物製造における環境負荷や製品軽量化などの利点を有することから本法による製造技術の向上に期待が寄せられている。しかし、しばしば発生する発泡ポリスチレン(あるいはポリメタクリル酸メチル)模型の残渣欠陥と湯回り不良の発生メカニズムを、従前から考慮されているポリマ(発泡模型)の解重合に加えて燃焼・爆発を考慮した湯流れ試験により明らかにする。さらに発泡模型の分解と湯流れの挙動を直接観察することにより、燃焼・爆発の有無とその影響を検証する。それらの結果をふまえて残渣欠陥や湯回り不良の発生リスクを低減する鋳造方案のCAE解析モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
消失模型鋳造の「残渣欠陥」と「湯回り不良・溶湯の吹き返し」の発生に及ぼす発泡模型の燃焼・爆発の影響を明らかにすることを目的として、発泡模型内のガスを不活性ガスで置換実験およびその模型を用いた鋳造実験を行った。 発泡模型を減圧雰囲気で一定時間保持した後に不活性ガス雰囲気で一定時間保持することで模型内のガスを効果的に置換できることが明らかになった。 不活性ガスで置換した模型を用いて鋳鉄溶湯を注湯すると、模型分解速度は置換なしと比べて速くなり、湯流れ速度は遅くなる傾向を示すが、湯流れ長は大きくなることが明らかとなり、発泡模型内を不活性ガスで置換することで湯回り不良の抑制に効果があることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発泡模型内のガスを不活性ガスで置換することにより、発泡模型の熱分解速度が増加したことから、学術的な意義として、発泡模型の分解において熱酸化分解の影響が明確になった点が挙げられる。 不活性ガスで置換した模型を用いると湯回り不良を抑制できることが明らかとなったことから、社会的な意義として、消失模型鋳造法の普及率向上に寄与すると考えられる。本鋳造法の普及率が向上することによって、鋳物砂の廃棄量低減やそれに伴うCO2排出削減が期待される。さらに、鋳物の軽量化が期待され、それによって製造の省資源・省エネルギーにも寄与することが考えられる。
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