研究課題/領域番号 |
21K04748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
多島 秀男 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90456351)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ハイドレート / ガス分離 / 気液固三相 / 物質移動 / 流動 / ガスハイドレート |
研究開始時の研究の概要 |
フッ素系ガスの回収・削減のための様々な分離技術としてガスハイドレート固体形成を利用したガス分離法が注目されている。しかし,ハイドレート粒子形成・分解を伴う物質移動現象解析や気体・スラリー混合状態での流動性に関するプロセス工学的研究は多くなく,より工業的・社会的利用を促進するには工学的な解析が強く望まれる。本研究では,ハイドレート化ガス分離プロセス中でのフッ素系ガスの物質移動特性を明らかにすることを目的とする。これにより得られた知見をもとに,ハイドレート化ガス分離プロセスの新たな分離性能評価や設計指針の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
管型ハイドレート装置を利用してハイドレート化ガス分離によるフッ素系ガスの物質移動特性をガス-スラリー疑似二相系として解析し,物質移動に関する工学的無次元式を提案した。ハイドレート粒子の凝集抑制と流動性評価をループフッ素系ガスハイドレートスラリーは,低固形分率ではニュートン性,高固形分率になると擬塑性を示し,粒子間の凝集性が抑制されるとニュートン性が高まることがわかった。平衡理論計算により,フッ素系ガスを窒素との混合ガスから定圧昇温操作で90%以上に濃縮できることがわかった。また,共沸混合様の相図を示す混合フロンの場合も,条件をシフトするための変温変圧操作を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既往のフッ素系ガスハイドレート研究において,形成・分解プロセスを工学的視点から検討した例は少ない。また,ガス相-ハイドレート固相(ハイドレートスラリー)の生成および分解過程の工学的無次元式や流動様相遷移速度式の提案はほとんど見られず,本研究の成果の学術的意義もここにある。 本研究は多成分系ガスハイドレート形成・再ガス化プロセスの制御および設計開発手法の確立に寄与するのみならず,今後のハイドレート利用分野の技術的進展を促す効果があり,環境負荷低減対策,ゼロカーボン対策などの推進に資すると考えられる。
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