研究課題/領域番号 |
21K04828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
難波江 裕太 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (40514881)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ポリイミド / マルチブロックコポリマー / ミクロ相分離 / 沈殿重合 / 微粒子 / 炭素 / 電極触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリイミドは逐次重合を介して合成されるため、分子量が制御されたブロック共重合体を得ることが難しく、従ってミクロ相分離構造の制御も困難である。本研究では、ポリイミドブロックを柔軟なアルキル鎖で連結した、マルチブロック型ポリイミドの自己組織化挙動を丹念に調べ、ミクロ相分離構造を解析する。次に沈殿重合法や再沈殿法と組み合わせることにより、ミクロ相分離構造を内包したポリイミド微粒子の創生を目指す。さらに得られたポリイミド微粒子を炭素化し、含窒素メソポーラスカーボンを合成し、その電極触媒活性を評価する。
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研究実績の概要 |
ミクロ相分離構造を発現し得るポリイミドとして、柔軟鎖と剛直鎖を有するマルチブロックコポリマーを設計した。前年度に合成を完了したポリマーに加え、数種類のモノマーの組み合わせを追加し、さらに多くのマルチブロックコポリマーを合成した。得られたポリマーを熱重量分析、小角X線散乱、広角X線回折、示差走査熱量測定によって解析した。その結果いくつかのサンプルで、恒等周期長が数ナノメートルの規則的な構造が発現していることが示唆された。このような構造は本研究が目指している、メソポーラス構造の発現に適しているので、好ましい現象である。 またミクロ相分離構造を内包したポリミド微粒子の合成の前段階として、低分子のモノマーの沈殿重合法について、反応条件を詳細に検討した。分散剤やモノマー濃度を変化させることで、ポリイミド微粒子の粒子径を変化させることができることが、明らかとなった。 次に、マルチブロックコポリマーの微粒子を作製するために、柔軟鎖と剛直鎖を有するモノマーを沈殿重合に供した。これまで扱ってきた低分子のモノマーとは溶解性が異なるため、重合溶媒の検討を注意深く行った。その結果ある溶媒の組み合わせで、新規モノマーでも沈殿重合が成立することを見出した。 さらに、ミクロ相分離構造を内包した微粒子の合成法として、ブロック共重合体の再沈殿による粒子作製法を検討した。ミクロ相分離構造を内包した微粒子を、電子顕微鏡で多数観測することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ポリマーの合成と、微粒子作製法の検討が順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
微粒子下法と炭素化法の確立に注力する。
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