研究課題/領域番号 |
21K04879
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柚原 淳司 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10273294)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 14 族ポストグラフェン / 二次元物質 / 蜂の巣構造 / プランベン / ゲルマネン / 14族ポストグラフェン / ポストグラフェン |
研究開始時の研究の概要 |
グラフェンを構成する炭素と同じ14族元素でハニカム構造を形成すれば、スピン軌道相互作用の効果によりエネルギーギャップが形成され、さらには、トポロジカル絶縁体となることが理論的に予想されている。14族元素で一番重い鉛原子からなる二次元ハニカムシート(以後、プランベンと呼ぶ)の創製は、至高の目標とされてきた。本研究では、プランベンを固体表面上で創製し、その幾何構造や電子状態を実験的に明らかにすることを目的とする。プランベンがスピントロニクスのための新素材として、新たな価値が創造され、バルクとは異なる物性を有する二次元物質がさらに注目を浴び、未知なる二次元物質の創製研究へとつながることが期待される。
|
研究成果の概要 |
プランベンのエッジの電子状態、超伝導の有無について調べた。試料は、試料は、Pd(111)単結晶を使い、偏析成長により鉛からなるハニカムナノシート(プランベン)を作製した。ステップエッジをまたぐように極低温走査型トンネル顕微鏡・分光にて観察、測定を行ったところ、エッジ近傍において特徴的なピークが観察された。測定位置がエッジから離れるにつれてピークが小さくなっている様子が観察されたことから、このピークはエッジ特有の電子状態であると結論づけた。超伝導性について明らかにするために、測定するエネルギーの範囲を狭めてSTSスペクトルの測定を行った。超伝導ギャップが形成し始めている可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、プランベンのエッジが特異な電子構造を有することや超伝導の可能性が示唆された。プランベンが次世代エレクトロニクスの新素材として、新たな価値が創造され、バルクとは異なる物性を有する二次元物質がさらに注目を浴び、未知なる二次元物質の創製研究へとつながることが期待される。
|