研究課題/領域番号 |
21K05014
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
田丸 俊一 崇城大学, 工学部, 教授 (10454951)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 超分子化学 / 多糖 / らせん構造 / センシング / カーボンナノチューブ / グリコサミノグリカン / ホスト-ゲスト / 多価効果 / ムコ多糖 / 超分子 / 分子認識 / 超分子科学 / 多糖類 / 検出 / シグナル増強 |
研究開始時の研究の概要 |
初年度から2年度目半ばまでは、本研究で活用する分子の合成およびライブラリ化を進め、これらの基本的な構造特性を調査・比較検討する。さらに、本研究の目的となる、抗菌活性およびシグナル増幅の発現状態と分子の構造情報とを照らし合わせることで、多価効果に基づく機能の発現機構の解明と、分子構造の最適化を進める。事業期間後半では、最適化された分子の合成と、その機能評価を進め、薄膜化やハイスループット化による実用化を目指した応用を図る。カーボンナノチューブ包接体の機能については各種分光法を用いて検討する。さらに、細胞内イメージングおよび、ラットを対象とした生体イメージングを行う。
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研究成果の概要 |
酵母由来のらせん性多糖を活用することで、単層カーボンナノチューブの単分子的に包接した複合体の形成による水溶化に成功した。さらに、複合化の過程に界面活性剤を介在させることで、複合体形成の効率を飛躍的に高めることに成功した。カチオン性の水溶性ポリチオフェンとピレン誘導体が形成する超分子型の複合材料をインジケーターとすることでアニオン性多糖であるグリコサミノグリカン類を明瞭な色調変化により検出・識別することに成功した。π共役系とペプチドからなるボラ型両親媒性分子を活用することで、より簡便な手法によるグリコサミノグリカン類を識別とヘパリン中に混入するヘパリン様毒性物質の検出が可能である事を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫賦活効果などの生理活性を持つ多糖類と複合化させることで単分子水溶化されたカーボンナノチューブは、新たなバイオイメージングやドラッグデリバリーシステムの構築への貢献が期待される。グリコサミノグリカン類は細胞外マトリックスの構成や神経細胞の制御などに関与するため、グリコサミノグリカンに関する異常は、様々な疾病を引き起こす。また、ヘパリンは凝血防止製剤として活用されているが、この中にヘパリンと構造が類似したヘパリン様物質が混入すると重度のアレルギー反応を誘発するため、ヘパリン製剤の純度は厳しく検査されている。本研究の成果は、これらの医療的な問題の解決に寄与すると期待される。
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