研究課題/領域番号 |
21K05035
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
|
研究機関 | 就実大学 (2022-2023) 群馬大学 (2021) |
研究代表者 |
山本 浩司 就実大学, 薬学部, 講師 (80725557)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | カルバゾール / アザボリン / 縮環構造 / らせん化合物 / 環状化合物 / ドナー-アクセプター / 光物性 / 求電子的ホウ素化 / アザボリン誘導体 / 非平面共役化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
多環芳香族炭化水素(PAHs)の炭素-炭素結合をホウ素-窒素結合に置き換えたBN-PAHsは,π電子系材料の基本骨格として注目を集め,新規材料候補として有望視されています.本研究では,独自に見出したホウ素化反応を用いて,ドナー-アクセプター, らせんなどの共役系を有するBN-PAHsを合成し,これらの諸物性を解明します.機能性物質開発に資する分子設計指針と合成手法を確立し,有機電子材料または光学材料への道筋をつけることを目指します.
|
研究実績の概要 |
多環芳香族炭化水素(PAHs)の炭素-炭素結合をホウ素-窒素結合に置き換えたBN-PAHsは,π電子系材料の基本骨格として注目を集め,新規材料候補として有望視されている.本研究の目的は,申請者が見出した求電子的ホウ素化反応を鍵反応として,特異な縮環構造またはD-A型共役を有する含カルバゾールBN-PAHsを合成し,有機材料としての潜在性を探求することにある.最終年度は以下の成果を得た. 1) 種々のヘテロールで縮環した含カルバゾールアザボリン二量体の合成および物性解明:らせん構造を有する縮環二量体(BN-ヘリセン)を系統的に合成し,縮環部位のヘテロールの構造および末端置換基のかさ高さが諸物性に与える効果を明らかにした. 2) ドナー部位を導入した含カルバゾールアザボリン誘導体:新たにジヒドロアクリジンを導入した化合物を合成した.前年度の成果と合わせて,論文投稿準備中である. 3) 環状縮環構造を有する含カルバゾールアザボリン多量体の合成:カルバゾールアザボリンが環状に縮環した化合物の合成に成功した. 本研究期間全体を統括すると,研究代表者独自の求電子剤的ホウ素化反応を用いて,らせん,ドナー-アクセプター,環状などの特殊共役系を有するBN-PAHsの系統的かつ効率的な合成経路を確立した.さらに,これら化合物群の構造-物性相関を明らかにした.今後の継続的な研究により,有機電子材料または有機光学材料への展開が期待できる.
|