研究課題/領域番号 |
21K05065
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
折山 剛 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 特命研究員 (90185687)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 有機分子触媒 / 触媒的不斉アシル化 / キラル1,2-ジアミン / ラセミ第一級アルコール / 速度論的光学分割 / 対称1,2-ジオール / α-アミノマレイミド / 不斉マンニッヒ反応 / 速度論的分割 / 非対称化 / (S)-プロリン / 不斉シリル化 / 不斉アシル化 / 量子化学計算 / CH-π相互作用 / 不斉合成反応 / マレイミド誘導体 / マイケル付加 / マンニッヒ反応 |
研究開始時の研究の概要 |
二環式化合物のクマリン骨格や三環式化合物のアクリドン骨格等を有する新規有機分子触媒を用いる不斉合成反応の開発が、本研究の大きな目的である。酸性度の高いN-H結合と剛直な構造を有する新規有機分子触媒を設計・合成し、有用な生理活性を有するマレイミド誘導体を中心にして不斉合成反応の研究を行う。特に、マレイミド誘導体を求核剤とする反応はこれまでに報告例が極めて少ないので、これらの反応の開発研究を通して新規有機分子触媒の有用性・実効性を明らかにするとともに、高精度量子化学計算により不斉合成反応機構の理論的かつ合理的な解明を行い、有機分子触媒による反応活性化の本質的な理解もめざす。
|
研究成果の概要 |
触媒量の有機分子触媒を用いる大きく以下の3つの不斉合成反応を開発した。① ラセミ第一級アルコールの不斉アシル化による速度論的光学分割、② 対称1,2-ジオールに対して不斉アシル化とシリルエーテル化を組み合わせた非対称化、③ α-アミノマレイミドとN-Bocイミンの不斉マンニッヒ反応。これらの反応では、いずれも従来法よりも少ない触媒量で高いエナンチオ選択性を達成した特徴を有している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した反応により高エナンチオ選択的に得られた生成物は、天然物の不斉全合成など種々の変換反応へと展開できる重要かつ有用なキラルビルディングブロックである。これらの不斉合成反応で用いられている有機分子触媒は低分子量であり、簡便に調製することができ、また用いる触媒量も少ないため環境に調和した反応となる。不斉アシル化の高精度量子化学計算による反応機構の理論的な解明を試み、有機分子触媒による反応活性化の本質的な理解も進展した。
|