研究課題/領域番号 |
21K05090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大月 穣 日本大学, 理工学部, 教授 (80233188)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ポルフィリン / 自己組織化 / 自己集合 / 配位結合 / 人工光合成 / 超分子化学 / セルフアセンブリー / 亜鉛錯体 / 光捕集アンテナ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,配位結合によってポルフィリンを組織化する多様な展開が可能な自己集合様式を提案する.ポルフィリンのメソ位にテルピリジンまたはビピリジンを4つ含むポルフィリンを基本構造とする.この基本構造と金属イオンの配位結合によって,ポルフィリンが平行に並んだ二量体が形成することが予想される.構造決定の後,電子的相互作用等の特性を明らかにする.基本構造を改変し,同じ集合様式で多様な分子組織体が形成することを示す.具体的には,ポルフィリンのポリマーや,非平行の二量体,さらには,ポルフィリン分子がリング状に並んだ構造が形成するか検討する.形成した場合は,光捕集アンテナ機能を明らかにする.
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研究成果の概要 |
少しずつ改変を加えることで多様なポルフィリン組織構造に展開することが可能な,共通の自己集合様式を示す基本的な分子構造を実験的に実証し,提案するため,私達は,(1)亜鉛ポルフィリンのメソ位にメタ-ピリジル基を導入した分子,(2)ポルフィリンのメソ位のフェニル基のメタ位に,ピリジル基が5位で結合した分子,(3)ポルフィリンのメソ位のフェニル基のメタ位に,ピリジル基が6位で結合した分子を合成し,溶液や固体中の構造を各種分光法および単結晶X線構造解析によって決定した.そして,集合構造を形成することによって現れる光捕集機能やキラリティ等の特性を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポルフィリン組織体はホスト化合物,センサー,触媒,および分子スケールデバイスへの応用可能性から注目を集めている.本研究では金属イオンに対する配位結合を利用して複数のポルフィリン分子から組織構造を組み立てることができる分子デザインの指針を見出した.本研究で見出した分子デザインは,少しずつ改変を加えることで,共通の自己集合様式を保ちつつ,多様な分子組織構造に展開することが可能となっている.従って,分子構造に修正を加えることによって目的に応じたポルフィリン分子組織体を構築することが可能となった.引き続く研究によって,分子集合様式の特徴を活かしたポリマー材料や光エネルギー変換材料への展開を試みている.
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