研究課題/領域番号 |
21K05130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
末田 慎二 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (00325581)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | タンパク質相互作用解析 / 蛍光イメージング / 培養細胞 / 平衡結合解析 / タンパク質間相互作用解析 / タンパク質間相互作用 / 相互作用解析 / 細胞表層 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、培養細胞の表層を反応場として利用したタンパク質間相互作用解析系の構築を行う。具体的にはターゲットとなる標的タンパク質を、膜タンパク質を介して培養細胞の表層に発現させ、そこに蛍光ラベル化したもう一方のタンパク質を添加して、両者の相互作用を蛍光イメージングにより解析する。本解析系では反応場となる細胞が自ら標的タンパク質を産生し、その表層に提示するという特徴を有しており、原理的に様々なタンパク質間相互作用を対象として解析することが可能である。
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研究実績の概要 |
本研究では、培養細胞の表層を反応場として利用したタンパク質間相互作用解析系を構築することを目的としている。具体的にはターゲットとなる標的タンパク質を、膜タンパク質を介して培養細胞の表層に発現させ、そこに蛍光ラベル化したもう一方のタンパク質を添加して、両者の相互作用を蛍光イメージングにより解析する系の構築を目指している。今年度は、タンパク質間相互作用のモデル系として、Rapamycin(抗生物質)によって結合が促進されることがよく知られている、FKBP12とFRB間の相互作用を利用して解析系の構築を行った。ここでは FKBP12 を細胞表層に提示し、GFPでラベル化したFRB(GFP-FRB)を添加して評価を行った。その結果、膜タンパク質とFKBP12の融合タンパク質を発現させた細胞に、Rapamycinと共にGFP-FRBを添加したところ、細胞表層からGFPに由来する蛍光を顕著に観察することができた。一方でRapamycin非共存下では細胞表層からの顕著な結合は観察できなかったため、本系を利用してFKBP12とFRB間の特異的な結合をモニターできることがわかった。しかしながら、細胞が存在しない培養ディッシュ表面へのGFP-FRBの非特異的な結合が予想以上に起こることがわかったため、ディッシュ表面のコーティング方法を検討した。その結果、コラーゲンコーティングを行うことにより、ある程度GFP-FRBの非特異的な結合を抑えることができることがわかった。また今年度は上記の検討と共に、細胞表層に提示させる標的タンパク質のN末端にタグを連結して、そのタグを利用してN末端部位が細胞表層に提示されていることを確認できる系の構築を行った。具体的には、FKBP12と膜タンパク質の融合タンパク質のN末端にタグとしてBCCPを連結させた発現系を構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
蛍光ラベル化した標的タンパク質のディッシュ表面への非特異的な結合が予想以上に起こることがわかり、詳細な相互作用解析データを取得することができなかった。また、年度中盤に細胞の蛍光観察に用いる共焦点レーザー顕微鏡に不具合が発生し、計画通りにデータを取得することできなかった(現在は不具合は解消し、問題なくデータを取得できる状態である)。
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今後の研究の推進方策 |
R4年度のFKBP12とFRB間の結合解析では、GFPでラベル化したFRBが予想以上に培養ディッシュ表面へ結合することがわかり、その対策としてコラーゲンコーティングが有効であることがわかっため、R5年度はその条件下でデータの取得を行う。一方でFRBの非特異的な結合をより抑制する、FRBのラベル化方法の変更を行う。具体的にはGFPの代わりに低分子量の蛍光色素でラベル化を行い、それを用いて相互作用解析を行う。ここでは濃度の異なるラベル化FRBを、FKBP12を発現させた細胞に添加して蛍光データを取得し、平衡結合解析を行うことにより結合パラメーターの取得を行う。一方で、本解析系がタンパク質を対象とした、より幅広い相互作用解析系に適用できることを示すために、タンパク質とペプチド間の相互作用解析系を構築し、結合パラメーターを取得することを試みる。具体的にはカルモジュリンを標的タンパク質として選び、それを膜タンパク質を介して細胞表層に提示し、そこに蛍光ラベル化したM13ペプチドを添加して、相互作用パラメーターの取得を試みる。また植物由来のレセプター(CLV1)とその活性化ペプチド(CLV3)間の相互作用解析系の構築も試みる。
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