研究課題/領域番号 |
21K05171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
宇部 達 中央大学, 研究開発機構, 機構准教授 (80613364)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 架橋高分子 / 光異性化 / 光アクチュエーター / 極低温 / ブリッジアゾベンゼン / 架橋液晶高分子 / フォトクロミズム / フォトメカニカル効果 |
研究開始時の研究の概要 |
架橋液晶高分子にアゾベンゼンなどのフォトクロミック色素を導入すると,光照射によるフィルムの変形が可能になる。これまでの研究において,光応答が液体窒素中においても誘起されることが明らかになっている。本研究は,フォトクロミック液晶高分子における分子レベルの構造とマクロな光応答性との相関を攻究し,極低温における変形メカニズムを解明することを目的とする。極限条件で光変形挙動を探究することにより,従来のゴム状態とは異なるガラス状態における光駆動の学理を構築し,光運動材料の力学物性・光応答性の自在制御を可能にする。
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研究成果の概要 |
光照射によりマクロな変形を示す高分子は,ソフトアクチュエーターとしての応用が期待されている。本研究では,極低温環境で光駆動可能な高分子を開発し,その変形メカニズムを探究した。高分子の架橋部位にブリッジアゾベンゼンを導入することにより,液体窒素中においても可逆的な光変形を誘起することに成功した。分子の熱運動が実質的に凍結された極低温条件においても,光照射により高分子の変形を誘起できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,温度・熱・電気・光・湿度・pHなど様々な刺激に応答して変形する高分子が報告されてきたが,これらの変形は分子の熱運動を前提とするものあり,分子運動が凍結される極低温環境での変形誘起は困難であった。本研究では,極低温条件でも光異性化可能なフォトクロミック分子を用いることにより,液体窒素中における光変形の誘起を可能にした。すなわち,熱運動が凍結された条件においても光により高分子の変形および運動を誘起できることを明らかにした。これにより,多様な条件下における刺激応答高分子の利用可能性を見出した。
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