研究課題/領域番号 |
21K05175
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 苫小牧工業高等専門学校 |
研究代表者 |
甲野 裕之 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (70455096)
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研究分担者 |
田島 健次 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00271643)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | セルロ―ス / ナノ繊維材料 / 高分子化学 / 構造機能相関 / 微生物セルロース / 複合材料 / 乳化 / エマルション / シランカップリング剤 / ナノフィブリル化セルロース / バクテリアセルロース / ピッカリング乳化 / セルロースナノファイバー / 中空粒子 / 界面集合 |
研究開始時の研究の概要 |
セルロースナノファイバーによるピッカリング乳化機構の解明と乳化現象を活用した新しい概念に基づく新規中空ナノ粒子の合成を目的とする。エマルジョン形成に伴うNFBC集合状態、ミセル粒径と安定化制御に関する新知見を取得し、中空ナノ粒子の構造設計にフィードバックすることで構造最適化を図る。製剤・樹脂との複合化による特性評価を通じ、その有用性を実証し、ナノ繊維ネットワークが作る多孔性ナノ粒子を創製する。
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研究成果の概要 |
固体微粒子が油水界面に吸着し、界面張力の低下により液滴を安定化する“ピッカリングエマルジョン”は界面活性剤フリーの乳化システムとして注目されている。本研究では、微生物が作る高アスペクト比ナノ繊維『ナノフィブリル化バクテリアセルロース(NFBC)』のピッカリング乳化条件の検討と形成ミセル界面での集積状態を実施し、NFBCによる乳化機構の全貌を明らかにすることを目指した。さらに樹脂との複合化を検討し「軽量・断熱・低屈折率ナノフィラー」としてのナノコンポジットの有効性を立証した。本成果は新しいアプローチに基づく多糖ナノ材料合成法を構築し、新規基盤技術としてナノ材料科学の発展に貢献することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオマス資源、天然糖質の1種であるセルロースを、その構造的特長を活かすことにより乳化剤特性を引き出し、新たな機能性を付与することが可能となった。さらに表層を化学的改質することによって樹脂との複合化を達成し、樹脂の軽量化と高強度化を同時に可能とした。本研究成果は学術的な価値に加え、サステナブルな社会形成に貢献する可能性を含んでいる。
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