研究課題/領域番号 |
21K05200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
金 善南 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (00612532)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 抗菌サイクル / pH応答性フィルム / 表面修飾 / 抗菌 / ブロック共重合体 / pH応答性 / 界面改質 |
研究開始時の研究の概要 |
プラスチックパッケージの機械的特性を保持して、安全かつ持続的な抗菌効果のある食品パッケージの開発を目的として、抗菌作用のある刺激応答高分子をグラフト重合法により表面に導入する。表面開始リビングラジカル光重合法により、殺菌・クリーニング(残害の脱離)機能を併せ持つような高機能性フィルムを作製する。さらに、抗菌効果を半永久的に保持するため、殺菌・クリーニングサイクルが自発的に駆動するセルフ抗菌システムを構築する。細菌の付着による局所的pH変化に応答する高分子の物性変化を利用して、外部刺激の要らないセルフ殺菌サイクルの構築は、効果的な抗菌フィルムの開発分野において、新しい試みであると思う。
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研究実績の概要 |
本研究は、高分子フィルムに安全かつ持続的な抗菌効果を付与するため、汚染防止と殺菌の両方の機能を併せ持つだけでなく、外部刺激の要らない抗菌サイクルの駆動を可能にする高機能性フィルムの作製を目的としている。 セルフ抗菌サイクルは、親水性表面によるクリーニング機能に加え、細菌の附着に反応してカチオン性界面活性剤のような殺菌機能を活性化するシステムの構築により実現する。 細菌が接近し、附着すると、活発な生理活性により弱酸性の環境になる。弱酸性のpHに応答するカチオン部位として、酸性度(pKa)が6.3と知られているジイソプロピルアミン基(DPA)を導入した。DPA高分子のpH応答性については証明している。 当初は、親水性ポリマーと殺菌作用のDPAポリマーを光重合により、交互にグラフト重合する方針であったが、より容易に表面修飾が期待でき、かつ高密度の機能性部位を導入できるHBPの合成へ方針転換した。カルボキシ基の末端のDPA基を含む親水性HBPを合成した。zeta電位の測定により、pH5-7付近で表面電荷が負から正に変わることを確認した。また、DPAの割合が増えるほど、pH7付近に近づいていくことが分かった。また、pHの低下に伴い水分散HBPのサイズが大きくなることから、DPAのイオン化に基づく、カチオン性部位の膨潤が考えられる。今後の方針として、カルボン酸末端基の修飾を利用して、表面修飾と、フィルム表面のpH応答性評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高エネルギー照射により発生するラジカルの生成の評価や、発生したラジカルによる開始剤付加反応の問題点から、高分子設計において方針転換をした。
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今後の研究の推進方策 |
アミノ基を有するシランカップリング剤による、カルボン酸末端の脱水反応により、HBPをガラス表面に修飾し、フィルム表面の親水性評価や、pH応答性について調べる。
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