研究課題/領域番号 |
21K05222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
柳瀬 郁夫 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10334153)
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研究分担者 |
武田 博明 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00324971)
小玉 翔平 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (30910096)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脱炭素 / カーボンニュートラル / DAC / 二酸化炭素回収 / 無機固体 / 水蒸気 / 層状構造 / 二酸化炭素 / 無機材料 / セラミックス |
研究開始時の研究の概要 |
空気中の低濃度CO2を室温において直接回収する(Direct air capture, DAC)材料開発の重要性が増している。しかしながら、有機系アミン液体類とは対照的に、無機固体による低温回収は固相-気相反応のためにCO2吸収効率が低く、適切な材料は見出されていない。本研究では、多様な結晶構造をとるマンガネートのCO2吸収特性を調査し、CO2吸収特性の向上とアミン類と同等の低温でのCO2放出(吸収材の再生)を可能にする無機材料を開発すること及び空気中からのCO2直接回収技術に適した無機材料の設計指針を提案することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ナトリウムチタネートを合成して、室温での空気中の水蒸気吸着と二酸化炭素吸収の特性を調べた。その結果、ナトリウムチタネートは、他のナトリウムチタン酸化物には見られない非常に高い水蒸気および二酸化炭素吸収特性を有していることを見出した。また、ナトリウムチタネートが、吸収した二酸化炭素を放出して、それ自身が再生されることが確認できた。このように、ナトリウムチタネートが、繰り返して、空気中の二酸化炭素を吸収し、脱離できるDAC材料になり得ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンニュートラルの実現に必要な技術の一つである、大気中の希薄な二酸化炭素の回収材料を見出すことに成功し、今後の無機固体による二酸化炭素回収材料の設計指針に貢献できると期待される。無機固体である本材料は、大気中の水蒸気を活用することで、希薄な二酸化炭素の回収に優れており、種々の詳細な基礎データの蓄積にも成功しており、学術的意義も高い。
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