研究課題/領域番号 |
21K05282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
武田 陽一 立命館大学, 生命科学部, 教授 (20423973)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 糖転移酵素 / 糖鎖合成 / 糖タンパク質品質管理 / 小胞体 / UGGT1 / SelenoF / オリゴマンノース型糖鎖 / UGGT / 糖タンパク質品質管理機構 / EDEM3 / 糖タンパク質 / リフォールディング / シャペロン / セレノシステイン |
研究開始時の研究の概要 |
UDP-グルコース:糖タンパク質グルコース転移酵素(UGGT)は糖タンパク質のフォールディング状態を識別し、ミスフォールディング糖タンパク質上の糖鎖にグルコースを付加するグルコース転移酵素である。我々は、最近、UGGTには糖転移活性だけでなく、ミスフォールド糖タンパク質に対するリフォールディング促進機能があることを見出した。本研究では、UGGTと複合体を形成するSELENOFがUGGTによる糖タンパク質のリフォールディング促進機能にどのような影響があるかについて解析する。
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研究成果の概要 |
小胞体糖タンパク質品質管理機構で重要な役割を果たすグルコース転移酵素(UGGT1)―セレノタンパク質SelenoF複合体を、昆虫細胞発現系で大量に調製可能であることを示した。また、新たに開発した光親和性架橋剤をSelenoFのシステイン残基に選択的に導入し、UGGT1と光架橋を行うことで、SelenoFのUGGT1に対する空間的配向の決定を試みた。その結果、SelenoFはUGGT1のN末端側のTRXL3領域およびC末端側のGT24ドメイン付近と架橋することが明らかになった。これにより、SelenoFがUGGT1が認識する様々なミスフォールド糖タンパク質にアクセス可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ヒトUGGT1およびSelenoFを大量に入手できるようになったことで、未解明のヒトUGGT1―SelenoF複合体の構造解析に寄与できる。また、SelenoFがUGGT1のTRXL領域に結合し、高い自由度で動くことを明らかにしたことで、UGGT1-SelenoF複合体は単にミスフォールド糖タンパク質にグルコースを転移するだけでなく、積極的にミスフォールドした糖タンパク質のリフォールディングに関与していることが示唆された。これにより、UGGTのミスフォールド糖タンパク質認識機構やUGGT1変異に関連する疾患の解明に貢献することが期待される。
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