研究課題/領域番号 |
21K05399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
木村 賢一 岩手大学, 農学部, 教授 (30344625)
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研究分担者 |
越野 広雪 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, ユニットリーダー (50321758)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Kuji amber / Spanish amber / Kujigamberol / seco-kujigamberol / mutant yeast / Chemical Bioligy / 久慈産琥珀 / 遺伝子変異酵母株 / kujigamberol / rsp5A401E株 / RBL-2H3細胞 / コーパル / 中国撫順産琥珀 / ユビキチンリガーゼ / 抗アレルギー / 単離精製 / アッセイ系 / Saccharomyces cerevisiae |
研究開始時の研究の概要 |
久慈産琥珀粉末のメタノール抽出物(MEKA)(モノマー)と、超臨界メタノール分解・抽出物(scMeOH)(ポリマー分解物)から、多種多様なアッセイ法により、これまでとは構造が異なる新規生物活性物質を単離精製してNMR等により構造を決定する。得られた構造と現代の植物由来のジテルペノイドや他国産琥珀の構成成分の構造との比較から、久慈産琥珀からのみ新規物質が単離される理由を考察する。次に、単一になった化合物の酵母、酵素、並びに細胞に対する活性を測定すると共に、2化合物の併用による効果の有無を調べ、抽出物とそこから単離した単一のkujigamberolが同等の強い活性を示す理由を明らかにする。
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研究実績の概要 |
久慈産琥珀からのみ、ジテルぺノイドから炭素数が1~4個欠如した上に環化・芳香環化、酸化・還元された新規生物活性物質が多数単離される理由の解明を、ケミカルバイオロジーの研究手法で進めている。これまで、久慈産琥珀から精製法やアッセイ法を変えることで新規物質を多数見出しているが、ユビキチンリガーゼの変異酵母rsp5A401E株の生育回復活性で5種類の物質を検出し、そのうち一つを新規のseco-kujigamberolと決定した。また、中国(撫順)産琥珀からは既知物質のdehydroabietic acidとdehydroabietaneを、また、琥珀より新しいマダガスカル産コーパルからは、既知物質のisoozic acidなどを単離同定した。 最終年度は、rspA401E株の活性物質で2種の新規物質を、RBL-2H3細胞の脱顆粒抑制活性で2種の新規物質を単離精製し構造を決定すると共に、ウクライナ産琥珀の生物活性物質がバルト海産琥珀のそれらと同じことから、両者を同一の琥珀と同定した。 さらに、久慈産琥珀と起源樹がAraucariaceaで同一と言われ、久慈産琥珀より約3500万年古いスペイン産琥珀から、カルシウムシグナル伝達に関わる遺伝子破壊酵母株を用い、久慈産琥珀と同じkujigamberolなど共通の生物活性物質を同定した。それぞれの含量をHPLCで定量した結果、久慈産琥珀とスペイン産琥珀は同種の琥珀であるが、時代が古いスペイン産琥珀の方が続成作用が強いためか化合物の分解が進んでいた。このことから、久慈産琥珀はスペイン産琥珀より続成作用が弱く、また、バルト海産琥珀(ジテルペノイドが主)などより続成作用が強いため、新規物質が多数見つかることが推定された。なおこの研究は、さらに新たに採択された基盤研究(C)で継続していく。
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