研究課題/領域番号 |
21K05432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 静岡理工科大学 |
研究代表者 |
高部 稚子 静岡理工科大学, 理工学部, 准教授 (00436594)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖化ストレス / 糖尿病 / 骨代謝異常 / 食品機能 / 食用植物 |
研究開始時の研究の概要 |
糖分とタンパク質との非酵素的な反応である糖化反応は血液中をはじめ全身で起こり、結果、様々な蛋白糖化最終産物(AGEs)を産生する。生体中のAGEsは老化に伴い蓄積し、生体に様々な悪影響を及ぼす。血中AGEs濃度の高い糖尿病患者は骨折の罹患率が高いことが知られていることから、我々は、AGEsが骨機能に与える影響について、特に骨を形成する細胞の分化異常について研究を行っている。本研究では、糖化ストレスが引き起こす骨機能低下におけるAGEsの作用点を解明し、食物として手軽に摂取可能な植物であるヤーコンや紅蓼による骨機能低下予防の可能性について検証を行う。
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研究成果の概要 |
糖分とタンパク質との非酵素的な反応である糖化反応の結果、様々な終末糖化産物(AGEs)が生体内で産生される。疫学調査にてAGEsの蓄積と骨折リスクの増大の関連が報告されているが、我々は培養細胞を用いて、正常な骨形成に係る破骨細胞の分化がAGEsにより抑制されることを見出した。本研究ではAGEsによりエクソソーム内の含有量が上昇するmicroRNA(miRNA)が、破骨細胞分化に必須な転写因子であるMicrophthalmia-associated transcription factor, isoform E (MitF-E)の発現を抑制することを網羅的解析及び強制発現系を用いて示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖化ストレスにより生体内で生じるAGEsの蓄積が関与する疾患には、糖尿病だけでなくアルツハイマー病、骨粗鬆症、変形性関節症など高齢者の生活の質を低下させるものが数多い。本課題ではAGEsと骨折リスクに焦点を当て詳細なメカニズムに関する知見を得ることを目的としており、具体的な作用点を明らかにすることで、我々が並行して進めているAGEs産生を抑制する(抗糖化)機能を有する植物素材の有用性の検証につなげる。高齢者の多剤併用による副作用や医療費増大等の問題に対しても、本課題の遂行により抗糖化の観点から植物素材の評価系を確立することで、新たな機能性食品候補の検証等において健康産業に貢献可能と考えている。
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