研究課題/領域番号 |
21K05540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
小林 和広 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 准教授 (90234814)
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研究分担者 |
松井 勤 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70238939)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 作物の気象災害 / 開花 / 潮風害 / 簡易型風洞 / 風速 / 3Dスキャナー / 深度合成 / 気象障害 / イネ / 3D画像解析 / 風洞 |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化とそれにともなう高温,暴風,フェーン,潮風害など気象災害は水稲生産の現場に大きな影響を及ぼし,近年,収量・品質低下などを引き起こしつつある.イネの花,葯,花粉,葉などの形態が気象災害への抵抗性にどのように寄与しているかを簡易型風洞に栽培したイネとそのまわりに模擬構造を配置することによって周辺の微気象を制御することによって,明らかにすることを目的とする.
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研究成果の概要 |
台風などによる風をともなう気象災害は農業生産を大きく低下させるものの,突発的に発生するためにその実態の解明が困難である.本研究では,簡易型風洞を使って,風速を制御しながら,潮風害を中心に風がイネの成長,受精,登熟に及ぼす影響を調査した.簡易型風洞では12m/sまでの風速を実現することができ,群落内部では風速が1/3程度になることから標準レベルの台風であれば風の影響が解析できるようになった.風速と開花時刻の関係を調査した結果,2次曲線の関係が得られ,風速が3.52m/sでもっとも開花時刻が早まった.穂ばらみ期,開花期,登熟期において潮風害における風の影響を解析した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
風による気象災害は農業生産を大きく低下させ,しかも近年,進行している地球温暖化によってその影響はさらに甚大なものとなると予想されている.しかし,風による気象災害は突発的に起こるので,現場で現象を捉えるのも,実験的に再現するのも難しい.風速を0~12m/sの間で制御できる簡易型風洞内に模擬的な群落を導入することによって潮風害などの気象災害を再現し,どのようなイネにこのような気象災害に抵抗する能力があるかを明らかにすることを目的に今回の実験を行った.この実験系を利用することによって,気象が不安定になりつつある近年の農業生産への対策を備えることが可能となる.
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