研究課題/領域番号 |
21K05560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本多 親子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (40343975)
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研究分担者 |
大森 良弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20398390)
田中 福代 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 高度分析研究センター, ユニット長 (50355541)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ブドウ / シャインマスカット / 無核化処理 / 香気成分 / GC-MS / ストレプトマイシン / ジベレリン / 無核化 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは、種あり(有核)ブドウと種なし(無核)ブドウでは香りの特徴が異なると感じるため、両者で香気成分に差があるかを「シャインマスカット」および「巨峰」の果粒を用いてGC-MSで予備的に測定した。その結果、いくつかの香気成分で実際に差があることが確認された。本研究では、ゲノム情報の基盤整備が整いつつある2倍体の「シャインマスカット」を用いて、香気成分プロファイリングおよびトランスクリプトーム解析により、種の有無により香気成分に差が生じる分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
‘シャインマスカット’を用いて、GC-MSにより無核化処理と無処理の果実の香気成分プロファイルを比較した。無核化処理の有無または成熟段階の少なくとも一方で有意差があった123の香気成分を対象に二元階層クラスター分析を行った結果、成熟初期の無核化処理区は他の処理区と異なるクラスターに分類されるが、成熟後期には無核化処理区と無処理区は同じクラスターに分類されることがわかった。リナロール化合物は、両処理区で成熟とともに増加していた。RNA-seq解析の結果、成熟初期では無核化処理区の果実は無処理区よりも早く成熟が進み、成熟後期には無核化処理区における発現変動遺伝子数は減少することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
‘シャインマスカット’では収穫が遅くなるにつれて無核化処理区と無処理区の揮発性物質プロファイルの差が減少したことから、収穫期を遅らせることで、無核化処理の種なし‘シャインマスカット’の香りを種ありの本来の香りに近づけることができる可能性が示唆された。本研究で得られた成果は、食味のよい種なし‘シャインマスカット’の栽培方法および収穫時期を検討する上で、重要な知見となる。
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