研究課題/領域番号 |
21K05572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
伴 琢也 東京農工大学, 農学部, 准教授 (20325046)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ブルーベリー / エリコイド菌根菌 / 難溶性リン / 低投入型 / 経済栽培技術 / リン酸鉄 / ツツジ科植物 / 根酸 / Hair root / 難溶性リン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
世界的にリン資源の枯渇が問題となっている現状に対し,日本の耕地土壌には植物が直接吸収できない形態のリン(以下,難溶性リン)が多量に蓄積している.その一方で,ブルーベリーなどのツツジ科植物に普遍的に共生するエリコイド菌根菌の中には,これら難溶性リンを分解し,ホスト植物へ供給できるものが存在する.本研究は,エリコイド菌根菌の中でも,特に難溶性リンの資化能に優れた種類を活用した「リン低投入型のブルーベリーの栽培体系」を確立するため,①栽培圃場の難溶性リンの分布様式,②日本在来のエリコイド菌根菌の難溶性リンの分解能,③同菌根菌の共生がブルーベリーの成長に及ぼす影響を明らかにする.
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研究成果の概要 |
リン低投入型のブルーベリーの経済栽培技術の確立を最終目標として,国内圃場におけるリンの分布様式,難溶性リンの資化能に優れるエリコイド菌根菌の選抜とその接種が園芸作物の成長に及ぼす影響を調査した.土壌におけるリンの分布は土壌の種類により異なり,長期間の栽培が難溶性リン含量を増加させることが明らかになった.日本に自生するツツジ科植物より単離したエリコイド菌根菌の難溶性リン(リン酸鉄)の分解能を調査し,資化能に優れる2株を選抜した.菌株をレタスおよびブルーベリーに接種したところ,宿主植物の成長が促進された.以上の結果は本菌根菌を活用したリン低投入型の作物栽培体系の確立を示唆するものである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界的にリン資源の枯渇が問題となっている現状に対し,耕地土壌には植物が直接吸収できない形態のリン(以下,難溶性リン)が多量に蓄積している.その一方で,ブルーベリーなどのツツジ科植物に普遍的に共生するエリコイド菌根菌の中には,難溶性リンを分解し,ホスト植物へ供給できるものが存在する.本研究では国内ブルーベリー圃場におけるリンの分布様式を解明し,難溶性リンの資化能に優れたエリコイド菌根菌を選抜した点が学術的意義である.また,本研究のリン低投入型の園芸作物の栽培体系の確立に基礎的な知見を提供したところに社会的意義がある.
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