研究課題/領域番号 |
21K05700
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 利次 北見工業大学, 工学部, 教授 (00390881)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | シイタケ / 胞子 / 保存性 / sgRNA / ドナーベクター / Cas9 / ゲノム編集 / 1核菌糸 / CRISPR/Cas9 / 子実体保存性関連遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、シイタケのゲノム編集技術を確立し、最終的に日持ちのよいシイタケを得ることを目的とする。具体的には、初めにシイタケの胞子を採取し、遺伝子導入しやすい株を選抜する。選抜した胞子株は、交配可能な株に分類する。次に、それら株を用いて、遺伝子を破壊するゲノム編集方法を確立する。その後、シイタケの保存性に関与する遺伝子を実際に破壊し、これらの遺伝子の機能を解析し、最終的に実用化可能な株を得る。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、シイタケにおいて交配可能かつ形質転換効率の高い1核菌糸を単離し、その株でCRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を確立することと、子実体の保存性に関与する遺伝子を破壊してその機能を解析し、最終的に実用化可能な株を取得できる育種法を確立することである。 昨年に引き続き、シイタケ子実体から胞子を回収して、胞子の冷蔵あるいは冷凍による保存条件に関して検討した。シイタケは、これまで形質転換に用いてきたSR-1株と市販株2株の3菌株を用い、胞子の保存温度は4℃と-80℃とした。各株の発芽率は2%から3%であり、各株の保存後の発芽率は、0℃よりは-80℃が高い傾向にあり、4℃では30日、-80℃では60日保存で1%の発芽率が保持された。 CRISPR/Cas9によりゲノム編集を行うために必要な1本鎖のガイドRNA(sgRNA)に関しては、モデル遺伝子として破壊を想定しているラッカーゼ1(lcc1)遺伝子のsgRNAは昨年設計した。今年度は、遺伝子破壊株の選抜のために必要なマーカー遺伝子として、シイタケの内在性遺伝子であるsdc-ipに1塩基変異を導入して1アミノ酸を変異させたカルボキシン耐性遺伝子cbxを利用するため、sdc-ip破壊のためのsgRNAを3種類デザインし、in vitroでの切断を確認した。 次に、cbxをドナーベクターとして利用して、sdc-ipをcbxに変化するためには、PAM配列が残っているとcbxも切断されてしまうことから、PAM配列を改変したドナーベクターを設計した。現在、胞子株等への薬剤耐性遺伝子発現ベクターの導入を試みている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子導入を行うための胞子の保存条件に関しては、ほぼ確立できたが、胞子株への遺伝子導入に関しては、予備的な条件検討にとどまっている。 今年度は、目的遺伝子lcc1の破壊を行うために必要な選抜マーカー遺伝子候補としてシイタケ由来の薬剤耐性遺伝子cbxのsgRNAを設計し、in vitroでの切断を確認できた。sgRNAやドナーベクターの設計は比較的進展しているが、細胞への導入は検討中である。 実績の概要に記したように、ドナーベクターの設計に当初想定していない問題点が浮かび上がってきたため、当初よりも進展がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
シイタケ胞子の保存条件が確立できたので、今後は胞子への遺伝子導入効率に関して、シイタケ由来の選抜マーカー遺伝子であるカルボキシン耐性遺伝子cbxの変異ドナーベクターを用いた耐性株取得の効率などを検討する。 また、モデル遺伝子としてシイタケ分泌酵素の一つであるラッカーゼlcc1遺伝子の破壊を行うために、スプリット型のドナーベクターを構築し、Cas9とsgRNAのリボ核タンパク質(RNP)を用いたバルクの胞子と2核株への導入と、それによるlcc1遺伝子の破壊について検討する。
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