研究課題/領域番号 |
21K05701
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
廣瀬 孝 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40556982)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 活性炭 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは,活性炭物性とキャパシタ性能との関係を明らかにするため,ガス吸着用を「追加」賦活し,4種類の斬新的な細孔分布を有する活性炭を作製,耐久性試験(85℃・4500時間)を行った。その結果,1)4種の中で2.1~8.1nm間の孔が少ない活性炭は,静電容量の低下が少なく,2)市販のキャパシタ用よりも4.3~12.1nm間の孔が多い活性炭は,内部抵抗が上昇・悪化しづらいことが分かった。 本研究は,メソ孔に立脚したりんご剪定枝活性炭によるキャパシタの耐久性を評価し,メソ孔分布と性能との関係を解明,高耐久性キャパシタ用活性炭を創製することを目的とする。
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研究成果の概要 |
りんご剪定枝活性炭を原料として作製した活性炭を用いて電気二重層キャパシタを試作し,市販活性炭の細孔物性やキャパシタ性能と比較した。その結果,賦活時間が長くなるに従って比表面積およびミクロ孔容積,メソ孔容積は大きくなった。また分布は賦活時間が長いほど大きい細孔側にシフトし,0.7 nm の細孔は静電容量の初期値に関連していると推察された。更に耐久性試験の結果,りんご剪定枝活性炭由来活性炭は市販活性炭と同等の静電容量と内部抵抗を有する事が分かった。これより,りんご剪定枝を原料とした高耐久性キャパシタ用活性炭作製の可能性を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,長時間使用に伴う電解液の分解等に起因する静電容量の低下や内部抵抗の上昇・悪化が課題となっている電気二重層キャパシタの耐久性向上に関するものである。具体的にはメソ孔の生成を特徴とするりんご剪定枝を原料とした活性炭を用い,試作したキャパシタの耐久性試験による性能を評価,メソ孔分布等と性能との関係を解明することで,高耐久性キャパシタ用活性炭の創製を目的とした。 りんご剪定枝活性炭と市販活性炭の細孔物性とキャパシタ性能を評価した結果,耐久性と関連を有すると推測されるミクロ孔やメソ孔範囲が確認された。これよりりんご剪定枝を原料とした高耐久性キャパシタ用活性炭作製の可能性を見出すことができた。
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