研究課題/領域番号 |
21K05743
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宗原 弘幸 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (80212249)
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研究分担者 |
藤本 貴史 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (10400003)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 半クローン / 染色体不和合 / 交雑 / ゲノム削除 / ホストスイッチ / ヘテロクロマチン / アイナメ属 / 環北太平洋 / アイナメ / 配偶子形成 / 二次的遭遇 / ゲノム不和合 |
研究開始時の研究の概要 |
染色体を組換えなく繁殖できる半クローンやクローンは、雌だけを産むため個体群増殖速度が速いが、遺伝的な多様性を作り出せないなどの欠点から、系統寿命は短いと考えられてきた。しかし、海産魚類のアイナメ属半クローン雑種を用いた研究から、一世代で父親ゲノムを「置換」できる半クローンの特性により、母種の雄と交配することで組換えできる子を作り出せる。そのため半クローンと組換え世代を繰り返すことで、単性生物の欠点を補い系統を永続できる。本研究では、この仮説がアイナメ属の系統進化の過程で頻繁に起きていたことを実証するとともに、半クローン配偶子が形成されるメカニズムを細胞学的に解明する。
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研究成果の概要 |
ホスト種を換えることによって半クローンと組換え世代を繰り返し、系統寿命を伸ばすことを実証した。 半クローンともっとも寒冷域にまで分布するエゾアイナメ雄と交配させて得られた子を孵化させ、さらにその子を成熟させて孫世代を作出した。その結果、半クローンはエゾアイナメとも交配可能で、子は全て雌で、その子が生産する卵は、半クローン母種のスジアイナメゲノムのみを持つことがわかった。さらに、父種ゲノムが卵形成の際に削除される過程を調べ、発生初期の段階で半クローンでは父親ゲノムがヘテロクロマチン化(不活性化)され、減数分裂前に発現が抑制され不活性化されることを観察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半クローンやクローンは雌だけを産むため個体群増殖速度が速いが、遺伝的な多様性を作り出せない欠点から系統寿命は短いと考えられてきた。しかし、アイナメ属雑種は、一世代で父親ゲノムを「置換」できる半クローンの特性を使い、同種雄を含み交雑相手の種を変えることで、半クローンと組換え世代を繰り返す(ホストスイッチ仮説)ことを実証した。本研究の成果は、ホストスイッチ仮説がこれまで知られていなかった種でも可能であることを示し、アイナメ属が北太平洋でもっとも繁栄する属の一つである要因を実証したとともに、様々な種で見られる自然クローン集団の出現と、それが維持される仕組みの一端を解明した。
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