研究課題/領域番号 |
21K05898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
西本 完 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 上級研究員 (30399381)
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研究分担者 |
小林 寿美 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門, 主任研究員 (80609701)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Loliose / サイレージ / サイレージ発酵 / オリゴ糖 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、発酵品質の向上等をもたらす新たなサイレージ発酵技術の開発に向け、それに関わる微生物におけるオリゴ糖代謝機構の解明を目的としている。牧草であるライグラス類に含まれている特徴的なオリゴ糖について、サイレージ発酵時における動態を解明するため、各種オリゴ糖標品を用いたサイレージ発酵微生物の培養試験を行う。これにより、サイレージ発酵微生物のオリゴ糖利用性、関連する酵素および代謝機構等を明らかにする。
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研究実績の概要 |
前年度に実施したロリオースのみを炭素源とする培地での培養試験において、ロリオースに対する利用性が確認できた6種のClostridiales目微生物うち、基準株の全ゲノム情報が解析・公開されている1菌株について、ロリオース加水分解酵素の同定を試みた。当該微生物ゲノムDNA上に存在するロリオースを加水分解すると予想される酵素の遺伝子ホモログ候補を相同性検索により探索した結果、5種の候補遺伝子が見出された。これらの遺伝子のDNA配列をそれぞれ合成し、異種宿主発現により大腸菌に生産させることで5種のリコンビナント酵素を調製した。これらの酵素は遺伝子合成の際に付与したヒスチジンタグ配列を利用してニッケル-NTAスピンカラムに供することで簡易精製を行った。部分精製したリコンビナント酵素を用いて加水分解活性を確認した結果、2種のリコンビナント酵素において活性が検出された。この2種の酵素は同じ糖質加水分解酵素ファミリーに属していることから、今後詳細な特性解析を行うことで、ロリオース資化性との関連性を明らかにしていく。 また、ロリオースを資化し、サイレージ発酵に関わる微生物を探索するため、ロリオースのみを炭素源とした培地による集積培養により、イタリアンライグラスおよびイタリアンライグラスサイレージからそれぞれ12株および14株の芽胞形成細菌を分離することに成功した。計26株の分離は想定以上の成果であり、これらの微生物を同定することでロリオースがサイレージ発酵に及ぼす影響について想定できるようになる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
申請時に設定した研究項目すべてにおいて、計画通りに進んでいることから、研究の進捗は順調といえる。特に、選抜された微生物のゲノム配列よりロリオースを加水分解できる酵素を複数確認できたことから、以降の研究での選択肢として酵素特性の比較が可能になったことは想定以上の成果と考えている。また、ロリオースを高濃度に含有する種子抽出濃縮液の調製により、ロリオースがサイレージに及ぼす影響の検証が容易になり、サイレージの発酵品質分析試験を前倒しで実施できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
研究の進捗が順調であることから、当初の計画を前倒しする形で研究を推進する。特に、ロリオース加水分解酵素の特性比較解析に向け、当該酵素の活性測定に注力する。また、分離した微生物が生成する有機酸を検証するとともに、酪酸を生成する菌株があれば、サイレージ品質への影響を検証する予定である。
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