研究課題/領域番号 |
21K05919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
佐藤 晃一 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (90205914)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | がん / SET / 筋線維芽細胞 / CAFs / がんニッチ / 微小環境 / 癌関連筋線維芽細胞 / 癌ニッチ / 抗がん戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
癌幹細胞は、周辺の微小環境(癌ニッチ)を「ゆりかご」として成長するため、癌細胞本体の直接攻撃に加えて、癌ニッチを標的とした創薬戦略が注目されている。癌関連筋線維芽細胞(CAFs)は、癌ニッチを構成する主要な細胞であり、癌促進性の悪玉CAFsと癌抑制性の善玉CAFsが存在する。CAFsを標的とした創薬を実現するためには、CAFsの各サブタイプの分布と機能を明らかにする必要がある。本研究は、申請者が研究してきた脱リン酸化酵素PP2A活性の制御機構を軸に、CAFsの各サブタイプへの分化・活性化機構や癌細胞に対する役割を解明し、CAFsを標的とした抗癌戦略の基盤を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
癌幹細胞は、周辺の微小環境(癌ニッチ)をゆりかごとして成長する。そのため、癌細胞本体を直接攻撃するのではなく、癌ニッチを標的として癌細胞を兵糧攻めにする創薬戦略が注目されており、実際に血管新生阻害剤が実用化されている。癌関連筋線維芽細胞(CAFs)は、癌ニッチを構成する重要な細胞であり、創薬標的として注目されているが、近年の研究から、CAFsには癌促進性の悪玉CAFsと癌抑制性の善玉CAFsが存在することが明らかになってきた。本研究では、がん抑制性の新たなCAFsを同定することに成功し、CAFsががん抑制機能を獲得する分子機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌関連筋線維芽細胞(CAFs)には、悪玉CAFsと善玉CAFsが存在し、がん治療を考えるうえでは、悪玉を減らし善玉を増やす必要がある。本研究では、善玉CAFsの新たなマーカーを同定することに成功し、さらにそのタンパク質がCAFsを善玉に変える分子機構を明らかにした。本研究の成果は、CAFsが善玉になるか悪玉になるかを分かつ機構の解明につながる。また将来的に、CAFsにおいてそのタンパク質の発現を誘導できれば、善玉CAFsによるがん治療の実現につながる可能性がある。
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