研究課題/領域番号 |
21K05934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坪井 誠也 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (20721963)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 疫学 / 獣医 / 犬種特異性 / 遺伝学 / 腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
イヌは最も古くに家畜された動物であり、ヒトとの共存の過程で品種改良が重ねられ、多種多様な品種が作られてきた。同一亜種としては他に例を見ないほど品種間の形質差が顕著である一方で、犬種内の形質は非常に類似しており、罹患する疾病にも犬種毎に傾向が大きく異なることが獣医臨床現場では広く知られている。そこで、本研究ではゲノムワイド関連解析(GWAS)という解析技術を用いて犬種特異性の高い疾患を疫学的に解析し、犬種と疾患の因果関係を明確にする。本研究を通じて特定疾患について原因となる遺伝子を特定できれば、ブリーディングの段階で犬種独特の疾患の発症リスクを未然に減らし、動物福祉を向上させられると考えている。
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研究実績の概要 |
本研究では「犬種」という軸を利用してイヌの疾患を疫学的に解析し、疾患の背景に潜む遺伝的要因を網羅的に探索する。「特定の疾患がある犬種で発生しやすい」のは小動物の臨床現場でよく知られる現象だが、その因果関係が科学的に証明された事例は多くない。本研究では、犬種と疾患の因果関係を明確にすることを目的とし、大規模かつ疾患網羅的なゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施する。 初年度となる2021年度では、本研究のベースとなる診療情報について整理し、各犬種について疾患のオッズ比を解析し、好発疾患を抽出した。本センターで診断された約20,000件のイヌの症例データを用いて、特定犬種に好発する疾患について解析したところ、600,628個(4,516疾患×133犬種)の組み合わせのうち、犬種特異性の高い組み合わせを126個特定した。れらの中には「バーニーズ・マウンテンドッグの組織球肉腫」「パグの壊死性髄膜脳炎」など、国内外の報告で既に広く知られている組み合わせが多く含まれるが、「ジャック・ラッセル・テリアの胃腺癌」など、これまでの海外の報告では知られていない組み合わせも抽出され、今まで明確にされていなかった国内固有の新規の犬種特異性疾患である可能性が示唆された。また、国内で飼育頭数の多いミニチュアダックスフンド犬では、根尖周囲膿瘍、歯周炎、唾液粘液嚢胞、唾液腺嚢胞などのロ腔疾患のほか、悪性黒色腫、軟骨肉腫、肛門嚢腫瘍、上皮小体腺腫、骨髄異形成症候群、前立腺癌、乳腺腫瘍など様々な腫瘍疾患が抽出され、遺伝的に様々な疾患に罹りやすい犬種であることが示唆された。
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