研究課題/領域番号 |
21K06006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
清成 寛 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (40721048)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有袋類 / オポッサム / 生殖工学 / 発生工学 |
研究開始時の研究の概要 |
有袋類であるハイイロジネズミオポッサム(以下、オポッサム)は、妊娠期間が14日間と非常に短く、未熟仔のまま生まれてくるため、器官形成を含む様々な発生イベントが出生後に起こるという従来のモデル動物には見られない非常にユニークな特徴を有する。 本研究計画では、この特徴を活かした発生メカニズムの解明を目指し、遺伝子改変オポッサムの開発を進めると共に、F0世代における遺伝子機能解析を可能とする次世代型遺伝学的手法の基盤技術開発、更にはリソース化を目指した受精卵の凍結保存技術の確立を目的とする。
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研究実績の概要 |
有袋類であるハイイロジネズミオポッサム(以下、オポッサム)は、妊娠期間が14日間と非常に短く、未熟仔のまま生まれてくるため、器官形成を含む様々な発生イベントが出生後に起こるという従来のモデル動物には見られない非常にユニークな特徴を有する。 本研究計画では、この特徴を活かした発生メカニズムの解明を目指し、遺伝子改変オポッサムの開発を進めると共に、F0世代における遺伝子機 能解析を可能とする次世代型遺伝学的手法の基盤技術開発、更にはリソース化を目指した受精卵の凍結保存技術の確立を目的とする。 昨年度までは、マイクロインジェクションに必要な受精卵を効率よく集めることに成功したため、当該年度は、F0世代による遺伝子機能解析を可能とする事に注力し、開発研究を実施した。これまでに3つの遺伝子座について、受精卵を用いたCRISPR/Cas9システムによるゲノム編集を試みたところ、3系統全てにおいて目的の遺伝子座に変異を導入することに成功した。この3系統については解析の結果、いずれの系統においても両アリルへの変異導入、すなわち標的遺伝子KOに成功していることが確認できた。内2系統については、実際にF0世代での遺伝子機能解析を実施している。また、マイクロインジェクションおよび移植を経て、得られた産仔数は少ないものの、得られた産仔における標的遺伝子KO効率は非常に高く、マイクロインジェクションに使用した受精卵のステージについても最適化ができたと考えられる。更には、系統保存を目指した凍結保存技術の確立についても平行して実施しているが、良好な結果が得られつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マイクロインジェクションに使用する受精卵のステージの最適化により、当初の目的の1つであるF0世代による遺伝子機能解析の実現に成功した。また、凍結保存技術についても良好な結果が得られつつあり、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後については、マイクロインジェクション、移植を経た産仔数の改善を目指すことにより、更なる遺伝子改変オポッサム作製の効率化を目指す。また、系統保存を目的とした凍結保存技術についても受精卵だけでなく精子をターゲットとした開発を進める。
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