研究課題/領域番号 |
21K06078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高野 和儀 千葉大学, 大学院理学研究院, 助教 (60466860)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アクチン細胞骨格 / 筋細胞融合 / 指向性細胞運動 / lamellipodia / 細胞表層アクチン / N-WASP / BAR / cortactin / 細胞運動 / 筋原繊維形成 / コスタメア / 筋原線維形成 / Cortical actin / 筋細胞遊走 / アクチン |
研究開始時の研究の概要 |
加齢性筋肉減少症(サルコペニア)は「筋量と筋力の進行性かつ全身性の現状に特徴づけられる症候群で身体機能障害,生活の質の低下,死のリスクを伴うもの」と定義づけられている。サルコペニアは寝たきり(介護が必要な状態になるとロコモティブシンドロームと定義される)の原因にもなるため,高齢化社会において筋量の維持は重要な研究課題として国内でも盛んに研究が行われている。本研究では,筋量の維持あるいは再生の促進という観点では筋再生が発生学的プロセスを踏襲することを利用するものであり,具体的には,BARタンパク質とN-WASPを介する細胞遊走に連動した筋細胞融合の制御機構を解明することを目的としている。
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研究実績の概要 |
昨年度の結果より、リン酸化Ezrinの局在、lamellipodia、筋管細胞との位置関係を検討した。細胞融合期におけるリン酸化Ezrinは主に筋管細胞の細胞辺縁部で検出された。このことよりEzrinのリン酸化は主に筋管細胞膜において起こることが示唆された。発生期の筋原繊維形成が細胞膜直下で起こることからEzrinのリン酸化が筋原繊維形成と関係する可能性がある。また、PMactやutrophin(ABD)と同様に、筋芽細胞においてEzrin(T567E)を発現させると細胞遊走や筋細胞融合が阻害されることから、細胞膜直下のアクチン動態は細胞遊走と細胞融合に関与することが示された。一方、令和3年度において筋細胞分化過程では指向性の細胞運動および指向性のlamellipodia形成が起こることを明らかにしている。これに付随して筋細胞分化過程におけるlamellipodia形成は筋管細胞に指向性があることも示された。また、lamellipodia形成の指向性にはERK-cortactin-N-WASP軸が関わることを明らかにした。Amph2の局在とN-WASPの活性化を検討したところ、lamellipodiaにおいてAmph2の局在およびN-WASP活性が認められた。さらに、N-WASP siRNAおよびN-WASP阻害剤の作用により筋細胞融合の減少が認められた。本研究により得られた結果を総括すると、細胞膜直下におけるN-WASP-BARタンパク質はEzrinのリン酸化制御に連動して筋細胞融合に関わっており、細胞融合を引き起こす運動指向性にはERK-cortactin-N-WASP軸が関与することが示された。
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