研究課題/領域番号 |
21K06154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
近藤 久雄 九州大学, 医学研究院, 教授 (20205561)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膜融合 / ゴルジ体 / 小胞体 / p97ATPase / p97 / p47 / p97 ATPase |
研究開始時の研究の概要 |
膜融合には、Rab蛋白質が関与する係留(tethering)複合体による膜係留が必要であると考えられている。しかし、p97/p47経路における膜係留は不明のままであった。幸いにこの程我々は、p97/p47経路においては、p97/p47自身が、ゴルジ膜上のFTCDと係留複合体形成し、ゴルジ体膜を係留することを見いだした(EMBO J, 2021)。 本研究では、先ず膜係留複合体FTCD-p97/p47-FTCDの制御機序を解明する。次にFTCD受容体を単離して、膜係留の特異性に働くRab蛋白質の同定、ならびに膜係留複合体とSNAREの間の相互作用を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ゴルジ体・小胞体の形成において、p97/p47による膜融合が重要であり、その必須因子としてVCIP135がある。本研究では先ず、VCIP135とp97は異なる二つの結合様式で複合体を形成することが明らかにした。次に、VCIP135の2箇所のp97結合領域それぞれにおいてp97と結合しない変異体の同定し、ゴルジ体・小胞体共にその特徴的な形態の形成維持にp97-VCIP135複合体形成が必要であることが示された。さらに興味深いことに、その際にはp97-VCIP135複合体中の二つの結合の両方共が必要であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、VCIP135がp97ATPaseのN末端とC末端の両方にATP依存性に結合することを見いだしたが、このようなp97結合蛋白質は今まで知られていない。このことから我々はVCIP135がp97複合体の解離因子として働くという仮説を提唱した。特に新規係留装置であるFTCD-p97/p47-FTCD複合体においてp97はN末端とC末端でそれぞれFTCDとp47とに結合するが、VCIP135はその両方の結合を同時に解離し得る。またp97-p47間の結合が解離すると、p47-FTCD間の結合も弱くなり解離に至る。即ち、VCIP135が膜係留装置のリサイクル因子である可能性がある。
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