研究課題/領域番号 |
21K06171
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
梶保 博昭 神戸大学, 医学研究科, 講師 (70401221)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 小胞体 / ユビキチン / ERファジー |
研究開始時の研究の概要 |
飢餓状態の細胞は自らの脂質やタンパク質を分解して栄養供給や新陳代謝を行っている.特に小胞体の一部を選択的に分解する現象はERファジーと呼ばれている.本研究では飢餓状態から栄養状態が回復してERファジーが終結する際の小胞体でのユビキチン化反応を解明する.本研究によって,ユビキチン化反応によるERファジー終結の分子基盤を確立し,細胞内小器官の栄養状態を感知するシステムにおける新たな概念を生み出す.
|
研究成果の概要 |
飢餓状態の細胞は自らの脂質やタンパク質を分解して栄養供給を行っている。特に小胞体の一部を選択的に分解する現象はERファジーと呼ばれている。栄養状態が回復しERファジーが終結するためにはERファジーに関わるタンパク質を速やかに分解する必要があるがその分子機構はわかっていない。本研究課題により小胞体に局在するユビキチンリガーゼLunaparkがERファジー受容体p63をユビキチン化してプロテアソームによるp63の分解を促進することを示した。この結果から、ERファジーの終結にLunaparkによるp63のユビキチン化が重要である可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小胞体でのユビキチン化反応は一般的にタンパク質の品質管理機構として用いられる。本研究課題により、小胞体でのユビキチン化反応が飢餓状態から栄養状態の回復に伴うERファジーの終結で重要である可能性が示され、小胞体でのユビキチン化反応の新たな役割を提唱できた。 細胞に感染したウイルスは小胞体で膜を利用して増殖する。ERファジーはこのようなウイルスの排除機構としても用いられている。本研究課題によりLunaparkによるERファジー受容体p63へのユビキチン化の異常がウイルス感染症を引き起こす可能性が考えられる。今後、Lunaparkをターゲットとしたこれらの感染症に対する創薬への応用が十分考えられる。
|