研究課題/領域番号 |
21K06192
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
吉田 彩舟 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40772744)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 一次繊毛 / hedgehog / DYRK2 / 発生 / 翻訳後修飾 / Hedgehog / リン酸化酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、新規の一次繊毛制御分子として機能同定したリン酸化酵素Dual specificity tyrosine phosphorylation-regulated kinase 2(DYRK2)に関し、その分子機序の解明を目的とする。Dyrk2欠損マウスが示す表現系から、特に、細胞小器官「一次繊毛」に焦点を当て、DYRK2のリン酸化標的基質を同定する。本研究から、一次繊毛ならびにHedgehogシグナルを介した組織発生制御メカニズムに関し、翻訳後修飾分子であるDYRK2を中心とした新たな制御機構を提唱する。
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研究実績の概要 |
本研究は、哺乳類における新規の発生制御因子として機能同定したリン酸化酵素Dual specificity tyrosine phosphorylation-regulated kinase 2 (DYRK2)に関 し、その分子機序の解明を目的とする。特に哺乳類の細胞に1本だけ存在する細胞小器官「一次繊毛」の機能制御におけるDYRK2のリン酸化基質を同定し、組織発生ならびに発がんにおけるDYRK2の機能解析を目指す。
本年度は、DYRK2の相互作用分子の同定を目指した。我々が作出したノックアウトマウスから樹立したマウス胎仔線維芽細胞(MEF)ならびにCRISPR-Cas9で作出したDYRK2欠損細胞を用いた網羅的遺伝子発現解析(RNA-seq)・リン酸化基質探索 (リン酸化プロテオミクス)、ならびに、相互作用分子探索 (近位依存性ビオチン標識系(BioID))を実施し、マルチオミックス的に解析した。
その結果、複数の相互作用分子ならびにリン酸化基質の候補タンパク質を同定した。特に、一次繊毛の制御に関与する可能性の分子群、ならびに、組織発生に重要なシグナル系に関与する分子群の同定に成功した。 また、それら候補因子に関し、リン酸化サイトの変異を導入したコンストラクトや作出したリン酸化特異抗体を用いて、詳細な分子機序解析を展開した。現在、候補分子に関し、CRISPR-Cas9システムによるノックアウト細胞の樹立、変異タンパク質を用いたリン酸化サイト・相互作用領域の同定を試みている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DYRK2のリン酸化標的基質やそのリン酸化サイトを複数同定し、それらの機能評価を展開できていることから、予定通り進行していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの探索研究により、DYRK2のリン酸化標的基質の候補を得た。また、複数の分子に関し、リン酸化サイトの同定に成功している。最終年度は、それら同定したリン酸化サイトの生物学的な意義に関し、細胞レベルならびに生化学的に評価する。
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