研究課題/領域番号 |
21K06212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山本 義治 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50301784)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / プロモーター / 進化 / 遺伝的安定性 / 局所適応 / 遺伝子発現 / Orphan Promoter / TSS-seq / ナチュラルバリエーション / ゲノム多型 / プロモーター比較 / 部分転写ネットワーク / プロモーター進化 / 環境適応 / 比較ゲノム / 植物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においてはシロイヌナズナの種内80系統(アクセション)の公開されているゲノムワイドな配列多型情報、申請者らが取得したそれらの環境ストレス耐性データ(低温&強光)、そして本研究において新たに取得する環境ストレス耐性の異なる4系統についての転写開始点データを組合せ、植物プロモーターの進化にメスを入れる。プロモーターのタイプごとの進化傾向(安定性・ゆらぎ)について定量的な知見を得るとともに、プロモーター進化が誘導する環境適応能獲得の実例発見を試みる。本研究のために、配列多型とプロモーター機能(発現制御/発現量/TSS位置)との相関解析法を新規開発する。
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研究成果の概要 |
アクセション間のTSS-seqデータの比較解析により、申請者らが以前同定したGenicTop, GenicCompanion, Intragenic, Antisense, Orphanの各プロモーターグループについて、配列の安定性及びTSSの安定性の両面から遺伝的安定性を評価することができた。また、それぞれのグループについて遺伝子発現量とプロモーターの安定性に相関があることも明らかにすることができた。 環境ストレスの有無による転写応答の比較からは、シロイヌナズナがより温暖な地域に生息地を移す際に、光合成関連遺伝子群の発現増加、環境ストレス応答性遺伝子群の発現低下を伴うことを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝子の転写を行わないノンカノニカルなプロモーターとして、Intragenic, Antisense, Orphanグループがあることをこれまでに報告してきたが、これらはそれぞれのグループ全体としては遺伝的安定性が低く、機能についての淘汰圧がかかっていないものが大多数であることを明らかにした。この発見は各プロモーターグループの生理学的な重要性としては低いことを強く示唆しつつ、例外的に保存性が高いプロモーター群の存在を同定することができた。後者の発見は今後の機能解析のための指針となる重要な発見である。
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