研究課題/領域番号 |
21K06221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
加藤 裕介 摂南大学, 農学部, 講師 (10437569)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 葉緑体 / 高温ストレス / タンパク質品質管理 / タンパク質分解 / チラコイド膜 / FtsH / 熱ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
葉緑体のチラコイド膜上の光化学系複合体は強光下で損傷を受けることが知られる、損傷した光化学系複合体はタンパク質品質管理システムについて修復される。一方、高温下で光化学系を含むチラコイド膜タンパク質の損傷が生じることが知られるが、高温下でのタンパク質損傷の実態、プロテアーゼによる品質管理についてはほとんど知られていない。本研究では高温下でのチラコイド膜上のタンパク質品質管理と熱ストレス耐性の関係性を問いとし、これを葉緑体チラコイド膜上に存在するプロテアーゼの解析から解明していく。さらにチラコイド膜のタンパク質恒常性が熱ストレス応答に関わると推定し、研究を進めていく。
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研究成果の概要 |
葉緑体の膜タンパク質の品質管理に膜局在型のFtsHプロテアーゼが重要である。ftsH変異体var1-1で熱ストレス耐性の低下が認められたことから、本研究では熱ストレスによるタンパク質品質管理にFtsHが機能するかを検証することを目的とし、研究を進めた。しかし、ftsH変異体での熱ストレスに対する異常は別の遺伝子に生じた変異によるもので、その原因遺伝子を探索した結果、第一染色体にある遺伝子の変異である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高温下での植物の応答は近年の地球温暖化により注目されており、熱ストレスに対する植物の適応メカニズムを応用することで作物生産に貢献できると考えられる。本研究では葉緑体のFtsHプロテアーゼ変異体で見られた熱耐性異常に注目して研究を進めたが、結果としてFtsHそのものではなく別遺伝子の変異が原因であることが示唆された。ただし、見つかった新規遺伝子はこれまで報告されたものではなく、新規な熱ストレス応答につながると予想され、今後その仕組みを理解し、活用することで、環境ストレス耐性の付与といった応用研究の基盤となると期待される。
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