研究課題/領域番号 |
21K06261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
曽我部 篤 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (80512714)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 配偶システム / 魚類 / 遺伝子発現解析 / ペアボンド / 一夫一妻 / バソトシン / RNA-Seq / ヨウジウオ科 |
研究開始時の研究の概要 |
一夫一妻の動物におけるペアボンド維持の至近的機構として、神経内分泌の働きが注目されている。様々な動物で研究が進められているが、哺乳類から魚類まで脊椎動物に広く認められる一夫一妻が、共通した神経内分泌基盤により成り立っているのか、個々に独立した進化的背景を有するのかは未解決の問題である。本研究では、他に類をみないほど安定した一夫一妻を維持することが知られているヨウジウオ科魚類をモデルとして、一夫一妻維持の至近的機構とその遺伝基盤を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、特異な一夫一妻を維持するヨウジウオ科魚類において、ペアボンド維持に働く神経内分泌機構を網羅的に明らかにすることを目的とする。生涯にわたって一夫一妻を維持するイシヨウジにみられるペアボンド維持に重要な行動に伴って発現量が変化する脳内発現遺伝子の解析、配偶システムの異なるヨウジウオ科魚類4種の比較トランスクリプトーム解析、配偶システム決定の至近的機構として注目されるバソプレシン受容体遺伝子発現の脳内局在に関する解析を行なった。新型コロナ禍により、当初予定通りに研究を進めることができず、目的を完遂するには至らなかったが、今後の研究の基盤となる遺伝子発現プロファイルを多数取得できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様な配偶システムを示すヨウジウオ科魚類は、北欧を中心にアメリカ、オーストラリアなど海外で盛んに研究されてきた。しかし、これまでの研究は配偶システム決定の究極要因の解明を目指したものであり、配偶システム変異を至近的機構の面から研究した例はほとんどない。ペアボンド維持の至近的機構とその遺伝基盤については、ハタネズミ類を中心にヒトを含む哺乳類で盛んに行われてきたが、魚類や鳥類など広範な分類群にみられる一夫一妻のペアボンド維持機構に系統を超えた普遍性があるのか、個々に独立した進化的起源があるのかは未解決の問題であり、ヨウジウオ科魚類を対象にした本研究はその一端を明らかにするものである。
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