研究課題/領域番号 |
21K06272
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
梅村 真理子 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (30521489)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 大脳皮質 / 転写因子 / 神経細胞胃道 / マウス / 行動異常 / 異常行動 / 神経細胞移動 / 脳 / 自閉症スペクトラム障害 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、社会性行動に障害をもつ神経発達障害の一つである。社会性行動は、大脳皮質においても制御されており、大脳皮質の構築の異常が自閉症発症の原因の一つであると考えられている。そこで、本研究では、大脳皮質の構築の異常によって引き起こされる自閉症発症の分子機構の解明を目的とする。 具体的な研究計画としては、私達が作製した自閉症様の行動異常を示す精神疾患様マウス(ATF5欠損マウス)を使用する。 ATF5欠損マウスは、社会性行動が低下し、成体の大脳皮質の層構造が異常になっていた。本研究ではATF5欠損において、大脳皮質の層構造構築や神経細胞移動を解析する。
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研究成果の概要 |
自閉症スペクトラム障害は社会性行動に障害を持つ発達障害の一つである。その原因の一つに、大脳皮質の層構造に異常があることが報告されている。本研究では、社会性行動の低下を示したATF5欠損マウスを用いて、大脳皮質の構造の解析を行った。ATF5欠損マウスでは、胎仔期の大脳皮質の放射状グリアや中間前駆細胞の密度が減少していた。またATF5の発現を抑制した神経細胞では、細胞の形態が異常になり、神経細胞の移動が異常になっていた。このことから、大脳皮質の正常な発達にATF5が重要であることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、転写因子ATF5が大脳皮質の発達に重要であることを明らかにした。ATF5は神経細胞の形態の形成に重要であり、大脳皮質の発達に影響を与える。 また、自閉症スペクトラム障害は社会性行動に障害を持つが、根本的な治療薬は存在していないことが問題となっている。本研究で明らかになった知見により、大脳皮質の層構造形成の分子機構の理解が進むと期待される。また、大脳皮質の層構造が異常が原因となっている自閉症の治療研究にも貢献すると予想される。
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