研究課題/領域番号 |
21K06324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
福田 達哉 東京都市大学, 理工学部, 教授 (00432815)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 環境適応 |
研究開始時の研究の概要 |
多様な環境に適応するための植物の形態進化のうち、水流から受ける物理的影響を軽減する方向の進化と、過剰な金属イオンによる生理的乾燥状態に対する進化という、直接関係のない環境適応が、類似した狭葉化といった形態変化を伴っている問題に関して、その背景にあるメカニズムの共通性をこれまでに明らかにした植物群を用いて研究を行い、相同な形態が獲得された原因を探ることが本研究の概要となる。
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研究成果の概要 |
植物はさまざまな環境に適応した形態で選択されており、河川沿いでは水流ストレスを避けるために葉身を細くした形態が報告されているが、葉身以外の形質の具体的な分化については不明な点が多い。葉柄の強度と柔軟性の違いを明らかにするために、ヤシャゼンマイとゼンマイの曲げ強度を比較を行った。その結果、ヤシャゼンマイの葉柄の強度はゼンマイよりも弱いが、前者の曲がりは後者より有意に大きかった。これらは、渓流沿い適応のための葉柄の柔軟性に関する最初の報告であり、葉身の形態と葉柄の柔軟性の両方の獲得が、突然の洪水によるストレスを低減に貢献し、河川沿いに侵入することを可能にしたことを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで河川沿いにおける植物の水流ストレスの低減戦略は、葉身が細くなる狭葉化のみで説明されていたものの、本研究は茎と葉身を繋ぐ葉柄に焦点を当てて解析した結果、葉柄が柔軟性を獲得していることが世界で初めて示すことができたために、今後は葉身だけではなく葉柄も含めた葉全体で評価することを可能にした。
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