研究課題/領域番号 |
21K06346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 京都大学 (2023) 総合研究大学院大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
佐藤 駿 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (30845821)
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研究分担者 |
沓掛 展之 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (20435647)
安房田 智司 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (60569002)
丸山 敦 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (70368033)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | きょうだい間対立 / 生活史進化 / 進化生物学 / 種間比較 / カワスズメ科魚類 / きょうだい間攻撃 / 子育て / 古代湖 / タンガニイカ湖 / 安定同位体解析 |
研究開始時の研究の概要 |
きょうだい間の対立の進化を促進する社会的・生態的要因を明らかにした研究は極めて稀である。そこで本プロジェクトでは南米アマゾン川やアフリカのタンガニイカ湖に生息する子育てを行う魚類であるカワスズメ科魚類の幼魚を対象とし『きょうだい間対立の進化を促進する社会的要因・生態的要因に関する仮説』を種間比較研究から検証する。さらにカワスズメ科魚類複数種が幼魚に粘膜を給餌するという特殊な生態に着目し粘膜給餌への依存度の種間の違いと、幼魚の成長に伴うきょうだい間の対立を野外で調べる。また安定同位体解析を応用し親からの幼魚への粘膜給餌の依存度を検出する手法の開発を並行して行う。
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研究成果の概要 |
本プロジェクトはアフリカの古代湖であるタンガニイカ湖で多様化したカワスズメ科魚類のきょうだい間対立を駆動する生態・社会的要因を種間比較アプローチを用いて、解明するというものである。私たちは、卵や体サイズに関するデータを約90種分、幼魚同士の行動に関するデータを約50種分、集めることに成功した。これらのデータに対して、きょうだい間対立を引き起こす要因に関する仮説を検証したとところ、きょうだい同士の攻撃性には卵投資・社会構造・食性などが関係していることが判明した。また、これらの卵投資や社会構造を決定する生態社会的要因についても、いくつかの示唆を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血縁者間の対立の理解は行動生態学や進化生物学において恒久的な課題であった。このプロジェクトでは、きょうだい同士の攻撃性を駆動する要因について理論的に提唱された、いくつかの仮説を検証したものである。これらの仮説は種内変異を用いた検証が難しく、重要な仮説として位置付けられているものの、これまで検証事例はほぼない。本プロジェクトではこれらの仮説について、種間比較におけるアプローチを用いることにより、検証することができた。
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